世界遺産検定4級、出題のポイントまとめ(世界の遺産編)
- By: Tomo
- カテゴリー: 世界遺産検定3級4級, 過去問題(4級)
ご訪問ありがとうございます。
昨日に引き続き、世界遺産検定4級試験を受験される方むけに、過去問題から各世界遺産の出題ポイントをまとめました。
本日は海外の世界遺産編です。
試験直前の学習にお役立て下さい。
出題のポイント
①四川省のジャイアントパンダ保護区群
中華人民共和国(自然遺産)
・ジャイアントパンダは四川省で発見された
・ジャイアントパンダは現在絶滅危惧種に指定されている
知床、陸海一体の生態系と生物多様性の価値
②カナイマ国立公園
ベネズエラ・ボリバル共和国(自然遺産)
・いくつもの巨大なテーブルマウンテン(卓状台地)が残されている
・世界最大の落差を誇るアンヘルの滝は、滝の水が流れ落ちる途中で空中に散ってしまうため、滝つぼが存在しない
白神山地、ブナの原生林が生み出す、固有の生態系の価値
③ペルシア庭園
イラン・イスラム共和国(文化遺産)
・イラン国内の各州にある9つの庭園を一つの世界遺産として登録したもの
・水路を道いて幾何学的に四分割した四分庭園(チャハル・バーグ)は、その後インドやヨーロッパの庭園様式に影響を与えた
平泉・日本独自の浄土思想
④タージ・マハル
インド(文化遺産)
・17世紀半ばにムガル帝国皇帝シャー・ジャハーンが、20年以上の歳月をかけて妃ムムターズ・マハルのために築いた霊廟
・どこから見ても左右対称な、世界で最も美しい霊廟
神仏習合、日光の社寺
⑤ダーウェント峡谷の工場群
英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)(文化遺産)
・ダーウェン川沿いに造られた工場群
・リチャード・アークライトが発展させた紡績技術を最大限に活用するために作られた
・イギリスで起こった産業革命の最初期の工場群
富岡製糸場(海外と日本の養蚕技術の融合)
⑥ムザブノ谷
アルジェリア民主人民共和国(文化遺産)
・11〜12世紀ごろにムザブ族(ベルベル人の一部族)が築いた城塞都市が点在している地域
・ガルダイアを中心に5つの都市が世界遺産に登録されている
・ル・コルビュジエもこの地に魅せられ、「インスピレーションが枯渇するたびに、私はガルダイアへの航空券を買う」と語ったという
ル・コルビュジエの建築作品
⑦ガラパゴス諸島
エクアドル共和国(自然遺産)
・イグアナやフィンチなどの動植物が大陸と隔絶された環境で進化し、独自の生態系を生み出してきた。
・イギリスの博物学者、チャールズ・ダーウィンが訪れ調査結果から、進化論(「種の起源」を著した)のアイデアを得た。
小笠原諸島
⑧ウルル、カタ・ジュタ国立公園
オーストラリア連邦(複合遺産)
・ウルル(エアーズ・ロック)とカタ・ジュタと呼ばれる大小36の巨大岩群を中心とする国立公園
・ウルルは世界で2番目に大きな一枚岩
・この地域では先住民アボリジニが伝統的な生活を営んでいる
富士山ー信仰の対象と芸術の源泉
⑨アルベルベッロのトゥルッリ
イタリア共和国(文化遺産)
・16〜17世紀に建てられた円錐形の屋根を持つ住宅
・ひとつの屋根を持つ部屋を持つ部屋をトゥルッロと呼ぶ
白川郷・五箇山の合掌造り集落
⑩パリのセーヌ河畔
フランス共和国(文化遺産)
・ノートル・ダム大聖堂のあるシテ島を中心に栄えてきた
京都の文化財
⑪フィレンツェの歴史地区
イタリア共和国(文化遺産)
・14世紀に始まったルネサンスの文化や建築を伝える
・レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロなどの芸術家が活躍
・メディチ家:フィレンツェの金融財閥
古都奈良の文化財
⑫イスタンブルの歴史地区
トルコ共和国(文化遺産)
・アジアとヨーロッパにまたがる、東西文明が接する国際都市
・かつてはコンスタンティノープルと呼ばれた
・アヤソフィアはキリスト教ギリシャ正教会の大聖堂からイスラム教のモスクとして転用された
法隆寺地域の仏教建造物
⑬サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路:カミノ・フランセスとスペイン北部の道
スペイン(文化遺産)
・フランス側とスペイン側で別の世界遺産として登録
・聖ヤコブの墓の場所にサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂が建てられた
紀伊山地の霊場と参詣道
⑭クロンボー城
デンマーク王国(文化遺産)
・シェイクスピアの四大悲劇のひとつ「ハムレット」に登場する城のモデル
姫路城、木造城郭建築の傑作
⑮カミノ・レアル・デ・ティエラ・アデントロ−メキシコ内陸部の王の道
メキシコ合衆国(文化遺産)
・メキシコ・シティからアメリカ合衆国のサンタ・フェまで内陸にのびる王立の道路
・ヨーロッパから輸入された水銀がこの道を通って行き交い「銀の道」と呼ばれた
石見銀山遺跡とその文化的景観
⑯アウシュヴィッツ・ビルケナウ:ナチス・ドイツの強制絶滅収容所(1940−1945)
ポーランド共和国(文化遺産/負の遺産)
・第二次世界大戦中にヒトラー率いるナチス・ドイツによって建設された
・ユダヤ人の大量殺戮(ホロコースト)を目的として施設された
・かつて『アンネの日記』の著者として知られるアンネ・フランクも収容されていた
広島平和記念碑(原爆ドーム)
⑰メテオラの修道院群
ギリシャ共和国(複合遺産)
・ギリシャ北西部のメテオラには、頂上部分に修道院が建つ高さ約20〜40mの奇岩が立ち並ぶ
・ギリシャ正教会の修道院である
厳島神社
⑱エッセンのツォルフェライン炭鉱業遺産
ドイツ連邦共和国(文化遺産)
・19世紀半ばに発足したドイツ関税同盟(ツォルフェライン)炭鉱に関する遺産群
・世界最大規模の採掘料でドイツの経済発展を支えた
・第二次世界大戦時にはヒトラーがこの地を重視した
明治日本の産業革命遺産
⑲キリマンジャロ国立公園
タンザニア連合共和国(自然遺産)
・アフリカ最高峰キリマンジャロを中心とする国立公園
・キリマンジャロは約75万年前の火山活動で誕生した成層火山
・マサイ族が生活する
屋久島(樹齢1000年以上の屋久杉)
⑳マチュ・ピチュ
ペルー共和国(複合遺産)
・アンデス山中にある15〜16世紀のインカ帝国の都市遺跡
・アメリカ合衆国の歴史学者ハイラム・ビンガムが発見した
琉球王国のグスク及び関連遺産群
㉑タプタプアテア
フランス共和国(文化遺産)
・「フランス領ポリネシア」のライアテア島にある
・ラグーンに近い海辺には、オロ神を祀る重要なマラエ(祭祀場)が築かれた
タプタプアテア・カッパドキア(4級)
㉓ギョレメ国立公園とカッパドキアの岩石群
トルコ共和国(複合遺産)
・キリスト教の弾圧を逃れたキリスト教徒たちがギョレメ渓谷に隠れて信仰を続けた
・世界遺産には、地下都市の中でも特に大きなカイマルクやデリンクユが含まれている
タプタプアテア・カッパドキア(4級)
㉔モン・サン・ミシェルとその湾
フランス共和国(文化遺産)
・聖ミカエルのお告げに従い岩山に聖堂を建てたという伝説がある
・海に囲まれた孤島はこの伝説により、「モン・サン・ミシェル」(聖ミカエルの山)と名付けられた
モン・サン・ミシェルとその湾
㉕ローマの歴史地区と教皇領、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂
イタリア共和国及びヴァティカン市国(文化遺産)
・ローマには、オオカミに育てられた双子の兄弟にまつわる建国神話がある
・双子の兄のロムルスがローマを築いたとされている
・古代ローマの遺構にはコロッセウム、フォロ・ロマーノなどがある
ローマの歴史地区と教皇領
㉖アテネのアクロポリス
ギリシャ共和国(文化遺産)
・アテネという地名は、女神アテナに由来する
・パルテノン神殿は女神アテナにささげられたという
・パルテノン神殿の円柱は、中央に膨らみを持たせるエンタシスという技法が用いられている
アテネのアクロポリス
㉗メンフィスのピラミッド地帯
エジプト・アラブ共和国(文化遺産)
・有名なのはギザにある三大ピラミッド(クフ王・カフラー王・メンカウラー王)
・最大の大きさを誇るのはクフ王のピラミッド
・ピラミッドの建造は農閑期の国家公共事業であったという説が有力
メンフィスのピラミッド地帯
㉘ヴィクトリアの滝(モシ・オ・トゥニャ)
ザンビア共和国及びジンバブエ共和国(自然遺産)
・イギリスの探検家のデイヴィット・リヴィングストンが、母国の女王にちなんで「ヴィクトリアの滝」と命名
・現地の人々は「モシ・オ・トゥニャ(ごう音を響かせる水煙)」と呼ぶ
・滝の周辺にセーブルアンテロープなどの動物が生息している
ヴィクトリアの滝
㉙サガルマータ国立公園
ネパール連邦民主共和国(自然遺産)
・標高3500〜5000m付近には少数民族のシェルパ族が生活している
・サガルマータを含むヒマラヤ山脈は、7000〜8000m級の山々が連なる
・インド亜大陸が北上してユーラシア大陸にぶつかり隆起してできた
サガルマータ国立公園
㉚万里の長城
中華人民共和国(文化遺産)
・万里の長城を作ったのは秦の始皇帝
・北方遊牧民族の侵入を防ぐため
・明朝時代には関城で市場が開かれ、北方民族との文化交流の場となった
万里の長城
㉛自由の女神像
アメリカ合衆国/ニューヨーク州(文化遺産)
・正式名称は「Liberty Enlightening the World(世界を照らす自由の女神)」
・アメリカ合衆国独立100周年を記念してフランスから贈られた
・フランスの建築家エッフェルが設計に携わった
・「人間がつくった傑作」の登録基準(1)が認められている
自由の女神像
㉜ナスカとパルパの地上絵
ペルー共和国(文化遺産)
・ナスカ文化を築いた人々が、紀元前2〜紀元前7世紀ごろに描いたと考えられている
・ドイツ人数学者のマリア・ライへは、数多くの地上絵を発見し、また保護した
ナスカとパルパの地上絵
㉝ロス・グラシアレス国立公園
アルゼンチン共和国/サンタクルス州(自然遺産)
・「ロス・グラシアレス」とはスペイン語で「氷河」の意味
・最大のウプサラ氷河や、最も活動的なペリト・モレノ氷河がある
・偏西風により運ばれた空気がアンデス山脈にぶつかり雪を降らせ、圧縮された積雪が氷河となる
ロス・グラシアレス国立公園
エンディング
いかがでしたでしょうか。
昨日と今日にわたり、世界遺産検定4級のポイントをおさらいしました。
当然のこと、全ての過去問題を網羅することはできませんので、それぞれの学習リンクの確認もお願いします。
引き続き試験に向けて、ぜひこのブログを学習にお役立てください。
明日からはまた2級の学習を再開します。
では
tomo
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