シリアル・ノミネーション/トランスバウンダリー②ベルギーとフランスの鐘楼群、他

世界遺産検定2級

この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。

本日も、シリアル・ノミネーションかつトランスバウンダリーから3つの世界遺産を学びます。
◆シュトルーヴェの測地弧
◆ベルギーとフランスの鐘楼群
◆アルマデンとイドリア:水銀鉱山の遺産
3級までの学習では馴染みのないものも多くありますが、楽しみながらそれぞれのポイントを抑えていきましょう。

シリアル・ノミネーション・サイト、トランスバウンダリー・サイトについてはこちら
基礎知識⑥トランスバウンダリー・サイト/シリアルノ・ミネーション・サイト

本日もよろしくお願いいたします。

①シュトルーヴェの測地弧

ウクライナ
エストニア共和国
スウェーデン王国
ノルウェー王国
フィンランド共和国
ベラルーシ共和国
モルドバ共和国
ラトビア共和国
リトアニア共和国
ロシア連邦
<文化遺産>
登録年:2005年
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)(ⅵ)
地球科学の発展に寄与した三角測量の軌跡

シュトルーヴェの測地弧は、ドイツ出身のロシアの天文学者、フリードリヒ・フォン・シュトルーヴェが中心となって、1816年から1855年に掛けて子午線弧長の三角測量のために設置された三角点群です。
この世界遺産はヨーロッパ10カ国にわたる非常に稀な遺産でもあります。

三角測量(さんかくそくりょう):基線となる線の両端にある点から測定したい点への角度をそれぞれ測定することによって、その点の位置を確定する、三角法および幾何学を用いた測量方法

北は、北極海に面するノルウェーの北端のハンメルフェスト岬から、南は黒海に近いウクライナのスタラ・ネクラシウカまで2,800kmに達し、その間に265ヵ所の即地点を設置し、三角測量を行いました。

これらの観測点群による経線の測量は、地球の形状を明らかとするきっかけとなり、また大きさやなどを正確に測る上で多大な貢献をしました。
そしてのちの地球科学の発展に多くの影響を与えることとなりました。
当時設置された265か所の測量点のうち34か所が世界遺産に登録されています。

タルトゥ旧天文台(エストニア)

シュトルーヴェは、タルトゥ天文台(エストニア)の台長でした。
測量を始めたのもこの天文台周辺からだそうで、この天文台も世界遺産に登録されています。

シュトルーヴェの肖像(Wikipedia引用)

②ベルギーとフランスの鐘楼群

フランス共和国
ベルギー王国
<文化遺産>
登録年:1999年/2005年範囲拡大
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)

ベルギーとフランスの鐘楼群は、1999年にベルギーのフランドル地方とワロン地方の鐘楼群として32の鐘楼が世界遺産に登録されたのが最初でした。
2005年にワロン地方のガンブルーの鐘楼、フランスのノール=パ・ド・カレー地域圏、ピカルディー地域圏の23の鐘楼の追加登録により、現在の名称となりました。

ベルギーのフランドル地方とワロン地方や、フランス北部の都市は、中世に交通の要衝であったことから、経済力を背景に自治権を獲得しました。
そして自由と繁栄の象徴として、市庁舎や聖堂、広場に鐘楼が建てられました。

11世紀から、17世紀の間にかけて市民により建造され、ロマネスク、ゴシック、ルネサンス、バロックなど各時代の建築様式が見られるのも特徴です。
現在は、ベルギー側の32棟と、フランス側の23棟の計55の鐘楼が世界遺産として登録されています。

アラス市庁舎(フランス)

③アルマデンとイドリア:水銀鉱山の遺産

スペイン
スロベニア
<文化遺産>
登録年:1978年
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)

スペインのアルマデンと、スロベニアのイドリアの水銀鉱山は、古くから稼働する世界最大の水銀鉱山です。
新大陸の鉱山で金や銀を精錬する際に水銀を使った「アルマガム法」が用いられたため、水銀の需要が急速に伸び、それに合わせて鉱山も発展しました。
2箇所の鉱山都市とその関連施設群を対象としており、アルマデン5件、イドリヤ7件の計12件の個別資産によって構成されています。

スペイン帝国(1492年 – 1975年)の植民地のうち、ヌエバ・エスパーニャ副王領のサカテカスやグアナフアトなどの銀山と、ペルー副王領のポトシ銀山は銀の産出地として重要な位置付けにありました。
アメリカ大陸での銀の精錬には当初、木炭を大量に消費する溶鉱法が用いられていましたが、水銀のアマルガムを利用する精錬法が導入され始め、それが急速に広まっていきました。
増大した水銀需要を支えていたのがアルマデン、イドリヤ、ウアンカベリカ(ペルー)の3鉱山でした。
主としてアルマデンはヌエバ・エスパーニャ副王領の、ウアンカベリカはペルー副王領の需要をまかなうものと位置付けられ、イドリヤはそれらの補助的役割を担っていました。

世界遺産にはアルマデンのレタマル城や宗教建築、イドリアにある鉱山労働者の住居や鉱山劇場など、両方の鉱山街も登録されています。
新旧大陸間交易で栄えた当時の鉱山街の文化を伝えています。

④練習問題

[1]「歴史的記念建造物に関する建築家・技術者国際会議」で採択された「ヴェネツィア憲章」の説明として、正しいものはどれか。

①ヴェネツィア憲章において、「完全性」という概念が示された
②ヴェネツィア憲章の考え方に基づきICOMOSが設立された
③遺産の修復の際には近代的な技術や材料の使用を推奨している
④ヴェネツィア憲章の採択を受け、アテネ憲章が採択された

[2]「トランスバウンダリー・サイト」として登録されている世界遺産として、正しいものはどれか。

①シュトルーヴェの測地弧
②麗江の旧市街
③メテオラの修道院群
④インドの山岳鉄道群

[3]『ベルギーとフランスの鐘楼群』に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
ベルギーのフランドル地方とワロン地方、フランス北部の都市は、中世に経済力を背景に繁栄し、(   )の象徴として、市庁舎や聖堂、広場に鐘楼が建てられた。

①勝利と栄光
②平和と発展
③伝統と革新
④自由と繁栄

[4]次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
スペインのアルマデンと、スロベニアのイドリアの(  )鉱山は、古くから稼働する世界最大の(  )鉱山である。

①金
②石炭
③水銀
④銀

⑤解答とエンディング

[1]② [2]① [3]④ [4]③
いかがでしたでしょうか。
本日もオリジナルに製作した問題を含んでいます。

ふと思いましたが、『シュトルーヴェの測地弧』は、世界遺産名に人物の名前が入っているわけでその功績が人類の遺産なのがすごいですね。
数学が苦手な方にとっては「三角測量」とか「三角法」と聞くと少し身構えてしまいそうですので、そこはもう深掘りするのはやめておきますね。
興味のある遺産や、ぜひ見てみたいと思う世界遺産はあったでしょうか?

また明日も、一緒に学んでいきましょう。

では。

tomo

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