世界遺産と日本

日本で初めて世界遺産が登録されたのは1993年

大浦天主堂@長崎

注意:今日は前置きが長いので、すぐに学習したい方は①世界遺産の概念から読んでください。

2018年7月に世界遺産に登録された、日本の遺産を覚えていますか? 「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」でしたね。 世界遺産暫定リストに記載されたのは2007年ですので、10年以上かかり晴れて世界遺産となったわけです。

この登録は私が世界遺産検定を受けようと思った原動力になりました。というのも、この登録から遡ること一年前、偶然にも天草の崎津集落を訪れていた私は、世界遺産登録を目指し奮闘する地元の方達とお会いしました。もうそれは熱がすごかったのを覚えています。 なもので、世界遺産に登録されたと知った時は、一番初めに崎津集落の「崎津資料館みなと屋」でお会いしたガイドさんの顔を思い出しました。

またこの時は天草から島原へ渡り、その際に関連遺産の構成資産の一つである「原城跡」も訪れました。それ以外にも天草・島原の歴史に関わる観光名所を周り、初めて日本の歴史の点と点が線で繋がったのを感じました。歴史の授業が苦手だった私にとって貴重な経験でした。単にその場所を知るだけでなく、そこにある背景というものに強く惹かれる、そういう感情がこの学習を始める動機付けだったように思います。

いつか長崎の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を制覇したいと思っています。

前置きが長くなりましたが、本日は、「世界遺産の概念」について学び、「世界遺産と日本」について書いていきたいと思います。 どちらも世界遺産検定の3級でよく問われている内容になります。  

 

①世界遺産の概念

世界遺産登録を目指す推薦書には、10項目の登録基準のどれに当てはまるのか、遺産の周辺に緩衝地帯(バッファー・ゾーン)を設けるなどの保全計画が立てられているか「真正性」「完全性」はあるかといった価値の正明が求められる。

バッファー・ゾーン:遺産そのもの(プロパティ)の周辺に設定される区域で、遺産の顕著な普遍的価値を損なう恐れのある経済活動や開発などが制限されている。

真正性(authenticity):建造物や景観などがそれぞれ文化的背景の独自性や伝統、技術を継承していること(歴史的芸術的に本物であること)、特に修復の際には、厳密に伝統的な技術や部材などが用いられていることが求められる。

完全性(integrity):充分な広さや保護なための法律、予算、保全計画など、遺産の顕著な普遍的価値を証明し保護・保全するための必要条件が全て整っていること。

文化的景観

文化的景観(Cultural Landscape):人類が長い時間をかけて自然とともにつくりあげた景観や、自然の要素が人間の文化とつよく結びついた景観。 文化遺産に分類される。

近年、世界遺産登録において最も重要視されている概念のひとつが、1992年に採択された「文化的景観」である。 文化的景観は人間の文化や社会、その景観などが周囲の自然環境や気候風土とは切り離すことができないという考えに基づいている。 「文化と自然をひとつの条約で守る」という世界遺産条約の理念に沿った概念と言える。 日本では2004年に、神仏習合の霊場が残る「紀伊山地の霊場と参詣道」で初めて認められた。

熊野那智大社

②世界遺産と日本

ユネスコの世界遺産条約の採択からちょうど20年後の1992年、日本は125番目の締約国となった。これは、先進国としてはオランダと並んで最も遅い

しかし、日本は世界遺産条約が採択された時のユネスコ総会議長国であり、松浦晃一郎氏が第8代ユネスコ事務局長を務め、「無形文化遺産保護条約」の採択に尽力するなど、日本とユネスコや世界遺産条約との関わりは深い。 また、「アンコールの遺跡群」や「ボロブドゥールの仏教寺院軍」などの修復支援活動に日本は大きく貢献している。

1993年に「法隆寺地域の仏教建造物群」「姫路城」「屋久島」「白神山地」の4件が初めて世界遺産登録され、(2018年10月)現在では22件が世界遺産リストに記載されてる。

日本が世界遺産条約を締結した1992年は、日本では国際平和協力法(PKO協力法人)が成立して自衛隊が国際協力に乗り出し、また世界的にはブラジルのリオデジャネイロで国連初の「地球サミット」が開催されて世界中が環境問題に関心を寄せるなど、国際協調で大きな動きのあった年である。

姫路城@兵庫県 1993年登録の文化遺産 登録基準①④

③本日の練習問題

今日の問題数は8問です。今日学習した範囲は狭いですが、昨日までの学習範囲も問題に入っていますので、忘れてしまった所は見直しておきましょう。

2017年9月の検定からの問題

世界遺産の申請・登録に関する次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい

世界遺産の申請を行う国は、(a)申請に必要な条件を満たした遺産を、ユネスコの世界遺産センターへ推薦する。推薦された遺産は(b)専門機関が調査を行なった後、世界遺産委員会での登録の可否が審議される。世界遺産に登録されるには全10項目からなる(c)登録基準に当てはまることが必要とされ、文化遺産であれば(d)「建造物や景観などが、その文化が持つ独自性や伝統、技術を継承している」という価値の証明が求められる。

[1]下線部(a)「申請に必要な条件」として、正しくないものはどれか。

①遺産があらかじめ各国の暫定リストに記載されていること ②遺産を保有する国自身から申請があること ③遺産を保有する国の法律などで保護されていること ④遺産が優れた動産、または不動産であること

[2]下線部(b)「専門機関」に関し、文化遺産の調査を専門的に行う機関として、正しいものはどれか

①  OECD   ②  WWF   ③  ICOMOS   ④  IUCN

[3]下線部(c)「登録基準」の説明として正しくないものはどれか

①登録基準は、その遺産が評価されている点を示している ②いずれかひとつ以上に当てはまることが必要である ③複合遺産に登録されるには、全ての登録基準を満たしていることが必要である ④登録基準(i)〜(vi)は文化遺産、(vii)〜(x)は自然遺産の評価に相当する

[4]下線部(d)「建造物や景観などが、その文化が持つ独自性や伝統、技術を継承している」ことを示す概念として、正しいものはどれか

①全体性 ②真正性 ③絶対性 ④完全性

2017年 3月の検定からの問題

[5]世界遺産に求められる概念のうち、遺産の価値を証明し保護・保全するための必要条件が整っていることを示す概念として、正しいものはどれか

①統一性 ②完全性 ③永続性 ④正当性

日本と世界遺産の関わりに関する次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい

日本は(  )年に世界遺産条約を批准した。これは先進国としてはオランダと並んで最も遅かった。その翌年、日本から4件の遺産が初めて世界遺産登録された。

[6]文中の空欄に当てはまる年として、正しいものはどれか

① 1972   ② 1981  ③ 1992  ④ 2001

[7]下線部「初めて世界遺産登録」に関し、それに含まれる遺産の一つとして正しいものはどれか

①知床 ②富士山-深高の対象と芸術の源泉 ③小笠原諸島 ④法隆寺地域の仏教建造物群

[8]文化的景観の説明として正しいものはどれか

①人間の立ち入りを禁じ、ありのままの状態を残した景観 ②自然の要素が人間の文化と強く結びついた景観 ③自然の要素が全く見られない、人工的に造り上げられた景観 ④陸地と水域を両方あわせもつ景観

 

お疲れ様でした。いかがでしたか?以下回答です

[1] ④  [2] ③ [3] ③ [4] ② [5] ② [6] ③ [7] ④ [8] ②

少し難しい問題もあったかもしれませんが、学習を進めて行く中で明確になって行くと思います。(明確になるようにしっかりblogを書いていきますね!)

今日は前置きが長くなり、学習部分が少なくなってすみません。

では、また明日。

tomo

2 comments

  1. ピンバック: 屋久島(樹齢1000年以上の屋久杉)」 – 世界遺産検定を取得するブログ

  2. ピンバック: 3級過去問題③ - 世界遺産検定を取得するブログ

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