
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日の世界遺産は
北ヨーロッパで最古と言われる『アーヘンの大聖堂』。
そして、第2のエルサレムを目指した『ラリベラの岩の聖堂群』です。
全く異なる建築ですが、同じ聖堂という共通点があります。
ラリベラは3級までの学習でも取り上げられていましたので、そのリンクも貼っておきます。
平和を希求(平泉・ラリベラの岩の聖堂群)
本日もよろしくお願いします。
①アーヘンの大聖堂
ドイツ連邦共和国
<文化遺産>
登録年:1978年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅶ)(ⅵ)
カール大帝ゆかりの聖堂
アーヘンは、*カール大帝によってフランク王国*カロリング朝の事実上の首都となった場所です。
*カール大帝(742年4月2日 – 814年1月28日)はフランク王(在位:768年 – 814年)にしてローマ皇帝(在位:800年 – 814年)。初代神聖ローマ皇帝とも見なされる。
*カロリング朝は、メロヴィング朝に次ぐフランク王国2番目の王朝。
アーヘンの大聖堂は786年にカールが建設を始めた宮廷礼拝堂を起源として805年完成した建造物です。
聖堂は八角形の中心部を十六角形の周歩廊が取り囲む集中式の構造となっています。
13世紀には、礼拝堂の奥にある主祭壇に「カール大帝の聖遺物箱」が奉じられ、また15世紀の初めにゴシック式の内陣が追加されました。
扉や棚は現存する唯一のカロリング朝時代の青銅製の作品となっています。
またアーヘン大聖堂では、936年から1531年にかけての約600年間に神聖ローマ帝国の30人の皇帝たちの戴冠式が執り行われました。
*カール大帝(742年4月2日 – 814年1月28日)はフランク王(在位:768年 – 814年)にしてローマ皇帝(在位:800年 – 814年)。初代神聖ローマ皇帝とも見なされる。
フランク王国はメロヴィング朝とカロリング朝という2つの王朝によって統治された。この王国はキリスト教を受容し、その国家運営は教会の聖職者たちが多くを担った。
また、歴代の王はローマ・カトリック教会と密接な関係を構築し、即位の際には教皇によって聖別された。
これらのことから、西ヨーロッパにおけるキリスト教の普及とキリスト教文化の発展に重要な役割を果たした。
②ラリベラの岩の聖堂群
エチオピア連邦民主共和国
<自然遺産>
登録年:1978年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)
岩を掘り抜いて築いた聖堂群
『ラリベラの岩の聖堂群』は12〜13世紀に造営されたエチオピア正教会の岩窟聖堂群です。
凝灰岩を刳り貫いて作り上げた、世界の石造建築史から見ても非常に重要な建造物である。
聖地エルサレムがイスラム教徒に支配されていた12世紀末、*ザグウェ朝7代王国ラリベラが、都を「第2のエルサレム」にする計画を立てました。
岩窟の聖堂の造営を開始して、わずか20数年の間に11の岩窟聖堂が完成しました。
11の聖堂群は、ヨルダン川を挟んだ北岸と南岸に5つずつあり、そこから300mほど離れた場所にもうひとつが建っています。
聖堂には*アクスム王国の様式を用いたものや、古代ギリシャやローマ、ビザンツ様式の影響を感じさせるものもあります。
岩窟聖堂は現在もエチオピア正教の聖堂として用いられているそうです。
ラリベラ岩窟教会群で最大の見所でもあるギョルギス聖堂は第1、2岩窟教会群から少し離れたところに位置し高さ・幅・奥行き12メートルの立方体を一枚岩に十の字に掘り抜かれています。
*サグウェ朝:12〜13世紀にエチオピア中央部に栄えた王朝
*アクスム王国:おピア北部に栄えた王国。最盛期には紅海対岸のイエメンにまで版図を拡大した
④練習問題
[1]ドイツの『アーヘンの大聖堂の』説明として、正しくないものはどれか。
①世界で最初の世界遺産である
②カール大帝によってフランク王国カロリング朝の事実上の首都となったアーヘンに立つ
③キリスト教聖堂としては最大規模のゴシック様式の傑作であり、2本の尖塔をもつ
④聖堂は八角形の中心部を十六角形の周歩廊が取り囲む集中式の構造を持つ
[2]ラリベラの岩窟聖堂群は、ラリベラ王が君臨していた12世紀から13世紀にかけての時期に建造されたとされる。その当時のエチオピアにあった王国として正しいものはどれか。
①マムルーク朝
②ウマイヤ朝
③カロリング朝
④サグウェ朝
[3]『「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群』の「沖ノ島」の説明として、正しいものはどれか。
①島内に宗方三女神を祀る3つの社殿がある
②朝鮮半島や中国大陸との交易の証拠が残る
③五穀豊穣を感謝して翌年の豊作を祈る場所であった
④九州最南端から南方約70kmの沖合に浮かぶ島である
⑤解答とエンディング
解答 [1]③ [2]④ [3]②
いかがでしたでしょうか。
ラリベラについては過去問題が見つからなかったので、オリジナルで制作した問題です。
『「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群』の学習用リンクも貼っておきます。
日本の遺産⑮宗像・沖ノ島
それぞれの国で、宗教や歴史を語る上で非常に重要な建築であり、価値のある資産でしたね。
明日の世界遺産もお楽しみに。
では
tomo
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