ローマ帝国

世界遺産検定3級
2

本日はイタリア共和国およびヴァティカン市国の世界遺産です。
世界遺産の中でも、また世界遺産に興味のない方でもなんとなーくイメージできてしまう街、そんなローマの歴史地区について本日は学びます。

当然のことながら、世界遺産検定4級でも問われる世界遺産です。
世界遺産検定4級の学習内容はこちら

①ローマの歴史地区と教皇領、サン・パオロ・フォーリ・ムーラ聖堂(イタリア共和国およびヴァティカン市国)

登録年:1980年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅵ)
巨大な帝国の中心地

前8世紀ごろ、イタリア半島中部のテヴェレ川流域にラテン人が定住して都市国家をつくったのが、ローマの起源とされる。
当初、先住民族のエトルリア人の王に支配されていたが、前509年に王を追放し、君主が存在しない共和政となった。
やがて地中海世界を支配する大国になったが、急速な領土の拡大はローマ社会を変質させ、内乱が続いた。

内乱の中で独裁権力を握った平民派のカサエルが共和派に暗殺されると、カサエルの遺志を継いだオクタヴィアヌス(アウグストゥス)が、反目するアントニウスを破り、事実上の帝政を始めた。
後14年にオクタヴィアヌスは亡くなり、アレクサンドロス王の墓を模して作られたといわれるアウグストゥス帝廟に埋葬された。
以後、五賢帝時代までの約200年間、ローマ帝国は政治的に安定し、経済的にも繁栄して、「ロマの平和(パスク・ロマーナ)」と呼ばれる時代を築いた。

フォロ・ロマーノ(「ローマ人の広場」という意味)は、ローマが帝政になる前から市民生活の中心の場として賑わっていた。

帝政になると皇帝たちは凱旋門や劇場、円形闘技場(コロッセウム)などを次々と建てた。
後80年に完成したコロッセウムでは遣唐使同士の戦いや、剣闘士と猛獣の格闘などの見世物が行われた。

約5万人を収容できたコロッセウム

一度に千数百人が入浴できるカラカラ浴場は、図書館や体育室なども併設する巨大娯楽施設であった。
これらの遺跡はローマの土木・建築技術の高さを今に伝えている。

コンスタンティヌス帝が、313年にミラノ勅令を発して迫害され続けてきたキリスト教を公認すると、キリスト教文化が栄えた。
コンスタンティヌス帝は、ローマ帝国最大の凱旋門であるコンスタンティヌスの凱旋門や、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ聖堂を建造し、330年にコンスタンティノープルに遷都したことも有名である。

やがてキリスト教が392年にローマ帝国の国教となると、キリスト教の聖堂が多く作られるようになった。
ローマ人が信仰するすべての神を祀っていたパンテオンもまた、609年に教皇に献上されてキリスト教の聖堂となっている。

五賢帝の一人ハドリアヌス帝が再建したパンテオン

8世紀に、フランク王国のピピン3世がラヴェンナ地方をローマ教会へ寄進しローマ教皇領が成立すると、西欧キリスト教世界の中心として強い影響力のもと発展した。

ローマは古代から中世において、ヨーロッパ世界の中心的都市であり続け、またローマ帝国の文化は現在にも大きな影響を及ぼしている。
ローマの土木建築技術に影響を受けた建築物が世界中で見られるだけでなく、ヨーロッパの多くの言語でローマ字が用いられ、ローマ法は法律学や各国の法令に影響を与え、カエサルのユリウス暦をもとにする*グレゴリウス暦は現在でも使われている。

ローマ歴史地区の登録範囲は当初、アウレリアヌスの城壁に囲まれたローマ帝国最盛期の建造物群であったが、その後、教皇ウルバヌス8世が築いた城壁内にまで範囲が拡大された。
また登録物件には、ヴァティカン市国の直轄である初期キリスト教建造物、サン・パオロ・フォーリ・レ・ムーラ聖堂(唯一の城壁外の物件)、サンタマリア・マッジョーレ聖堂、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラーノ聖堂も含まれる。

グレゴリオ暦:前46年に制定されたユリウス暦に代わり、1582年に教皇グレゴリウス13世によって制定された太陽暦。

ローマ帝国衰亡の背景

3世紀以降、ローマ帝国に北方からゲルマン人、東方からササン朝ペルシアが侵入してくるようになり、ローマ帝国は軍事力を維持するために貨幣の改悪と都市への課税を繰り返した。
これにより都市は衰退し、商業や文化が衰えて国の権力が弱まっていった。

英語で読む世界遺産

Rome was first the center of Roman Republic, then capital of the Roman Empire.
It became the capital of the Christian world in the 4th century.
Rome still boasts of the remains of many major monuments from antiquity such as the Colosseum and of papal Rome.

②本日の練習問題

世界遺産検定3級の過去問題からの出題です。

[1]『ローマの歴史地区と教皇領、サン・パオロ・フォーリ・ムーラ聖堂』にゆかりのある人物で、ローマに凱旋門を建造し、また313年にキリスト教を公認した皇帝として、正しいものはどれか。

①コンスタンティヌス
②アウグストゥス
③ダレイオス1世
④ピョートル大帝

[2]現在、世界遺産登録数が最も多い国として、正しいものはどれか(2019年1月現在)。

①イタリア共和国
②インド
③スペイン
④ギリシャ共和国

以下回答です

[1] ① [2] ①

いかがでしたか。
さすがに、誰もは一度は見聞きしたことのある世界遺産だけあり、その歴史背景も興味深いですね。
歴史の分岐点を迎えるたびに大きく繁栄した都市、ヨーロッパ世界の中心であったというのも頷けます。
とはいえ、登場人物の名前が覚えられませんよね。。。

 

学習とは関係ありませんが、2018年の夏に鹿児島で開催されていた「PIECE OF PEACE(レゴブロックで作った世界遺産展)PART-3」より
レゴブロックで製作されたコロッセオです。

これは素晴らしい作品ですね。他の作品も機会があれば載せていきたいと思っています。
2018年夏に、鹿児島と長崎で同時開催されていた展示です。
数年に一度開催されているようなので、機会があればまた行きたいイベントでした。

 

ではまた明日お待ちしています。
次からはアジア世界の形成というテーマです。

 

tomo

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2件のコメント

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