
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日の世界遺産は、またまたインドの世界遺産。
そして、エジプト・アラブ共和国の、コプト教の聖地です。
◆ラニ・キ・ヴァヴ:グジャラト州パタンにある王妃の階段井戸
◆聖都アブー・メナー
今日もまた個性的な世界遺産です。
楽しみながら学びましょう。
よろしくお願いします。
①ラニ・キ・ヴァヴ:グジャラト州パタンにある王妃の階段井戸
インド
<文化遺産>
登録年:2014年
登録基準:(ⅰ)(ⅳ)
芸術性と実用性が聖性を帯びた階段井戸
ラニ・キ・ヴァヴは、インド西部グジャラート州のパータン、サラスワティ川沿いに残る遺跡です。
ラニ・キ・ヴァヴは、傑出した芸術性と聖性を誇る階段井戸です。
インドの宗教文化とも結びついた独特の階段井戸は特に西インドに数多く残っています。
日本の「井戸」から想起される構造物とは違っており、実際にはヒンドゥー教やイスラームとも結びついた「神殿」のような建物です。
その中でも、サラスワティ川沿いに築かれたこの7層構造の階段井戸はその中でも代表的なものと位置づけられ、世界遺産リストに登録されました。
11世紀に王を亡くした妃が記念碑として建てたことから「王妃の階段井戸」のなが付けられました。
階段井戸は、紀元前3000年頃からインド各地で造られるようになった地下水貯蓄システムです。
奥行きは約65m、幅は約20mあり、その深さは約27mに達しています。
地下の貯水池まで、7層の階段を下るつくりになっています。
地下には精緻なレリーフや彫刻が配された荘厳な空間が広がっています。
水の神聖性を誇る寺院としても利用され、神話や宗教的要素を表現した500体を超える彫刻が並んでいます。
②聖都アブー・メナー
エジプト・アラブ共和国/危機遺産
<文化遺産>
登録年:1979年/2001年危機遺産登録
登録基準:(ⅵ)
砂の中kから発見されたコプト教の聖地
エジプト北部のアブー・メナーは、コプト教の聖地で、エジプト最古の宗教都市といわれています。
コプト教とは、エジプトを中心に発展した原始キリスト教の一派を指します。
アブー・メナーの名は、3世紀のキリスト教弾圧で殺された聖メナスに由来しています。
アブー・メナーは、3世紀にローマ帝国からキリスト教弾圧を受けた際に聖者メナスが抵抗した地であり、その埋葬地として信仰を集めました。
ビザンツ帝国の歴代皇帝やアレクサンドリア総大司教などの庇護を受け、巡礼都市として発展しました。
イスラム勢力に占領された8世紀以降アブー・メナーと改称されたが、13世紀には放棄された。
その後は1905年に発見されるまで砂に埋れていました。
砂の中から発見された聖堂や礼拝堂などは、初期のキリスト教の聖地の賑わいを伝えている。

現在は、周囲の開拓により地下水位が上昇し、地盤の軟化により、遺産はの危機にあります。
メナスは、3世紀頃エジプトに生まれました。
メナスは、もともとローマ帝国の軍人でした。
しかし、ローマ帝国がキリスト教に対する弾圧を強めるようになり、信仰を捨てるよう迫られたメナスは軍隊を離脱しました。
そして、砂漠での隠遁生活を始めました。
ある時、メナスはキリスト教徒であることを名乗り出たために捕らえられ、拷問を受けました。
拷問されてもなお、メナスは信仰を捨てることを拒み、ついには首を斬られて殉教したのです。

イコンでは聖メナスはキリストの隣に立ち、キリストは右手をメナスの肩の上に置いています。
メナスは、キリストと同時代を生きていませんので、このような描き方は想像上の一場面です。
④練習問題
[1]『ラニ・キ・ヴァヴ:グジャラト州パタンにある王妃の階段井戸』に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
インド西部サラスワティ川近くのラニ・キ・ヴァヴは、傑出した芸術性と聖性を誇る階段井戸である。階段井戸とは、紀元前3,000年ごろからインド各地で作られた( )である。
①独自の灌漑システム
②地下水貯蓄システム
③集合住宅
④穀物倉庫
[2]『聖都アブー・メナー』で信仰された、エジプトを中心に発展した原始キリスト教の一派として正しいものはどれか。
①ゾロアスター教
②ジャイナ教
③バハイ教
④コプト教
⑤解答とエンディング
解答 [1]② [2]④
いかがでしたでしょうか。
昨日のカジュラーホの寺院群といい、インドの宗教寺院には目を見張るものがあります。
インドの階段井戸というのは、初めて聞いた新しい知識でした。
明日は、3級でも学習したエルサレムの旧市街について、2級の学習記事を書きます。
振り返りになるところも多いかと思います。
では、また。
tomo
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