日本の建築様式

世界遺産検定2級

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本日は、日本の建築様式について学びます。
世界遺産の中にも「◯◯造り」や「◯◯伽藍」などが登場します。
どの世界遺産がどんな建築様式なのか、イメージしながら見ていきましょう。

練習問題も5問用意していますので、復習を兼ねて挑戦してみてください。
本日もよろしくお願いします。

①日本の建築様式

日本では、日本古来の建築手法に、大陸から伝わった手法が混ざり合いながら独自の建築様式が発展していきました。
<仏教建築>
仏教建築は6世紀に仏教とともに百済(朝鮮)や、唐(中国)から伝えられたものが、日本人の感覚に合わせながら独自の様式が確立されていきました。
<神社建築>
神社建築では古来の様式が重んじられましたが、仏教建築との融合がみられます。
<住宅建築>
住宅建築としては、平安時代の貴族住宅の様式として寝殿造が成立しました。
その後宗教建築の影響も受けながら、書院造や数寄屋造が生み出されていきました。

②神社本殿の建築様式

神社建築には、弥生・古墳時代を起源とするいわゆる日本古来の建築様式に仏教建築の融合がみられます。

神社本殿は、原則として「切妻造り」で「檜皮葺き(ひわだぶき)」、「杮葺き(こけらぶき)」の屋根が採用されました。
切妻造りとは、2枚の板を合わせたような形の屋根を示します。

白川郷の合掌造り集落(神社ではないけれど)

切妻造りにおいて、屋根が合わさる線に対して垂直な面に入口が設けられているものを「妻入り平行な面に入口が設けられるものを「平入りと言います。
このような屋根の形や、建物の入り口によって神社の*本殿の建築様式は、流造り、春日造りをはじめとする数種類に分類されます。
*本殿:御神体を安置する、神社においてもっとも神聖とされる建物で、正殿ともいう。

<流造り(ながれづくり)>

全国でもっとも普及している形式です。
入口は平入りで、正面の屋根を伸ばして*向拝(こうはい)としています。
*向拝:社殿や仏堂の正面に、本屋から張り出して庇(ひさし)を設けた部分。参詣人が礼拝する所。

正面の柱と柱の間が1つのものを一間社流造り、2つのものは二間社流造り、3つのものを三間社流造りとよびます。
二間社流造りのものは、全国でも少ないそうです。

宇治上神社京都フリー写真素材

正面前方だけでなく後方にも向拝を持つものは、両流造りといい、厳島神社の本殿がこの形式をとっています。

厳島神社の本殿は後方にも向拝を持つ

<春日造り(かすがづくり)>

流造りに次いで普及しているのがこの形式です。
奈良を中心とした近畿圏に集中しています。
入口は妻入りで、入口の面に庇をつけて向拝としているのが最大の特徴です。
奈良の春日大社本殿に代表される形式で、他にも熊野三山の本殿や、吉野水分神社にもこの形式が用いられています。

熊野本宮大社

<権現造り(ごんげんづくり)>

本殿と拝殿(拝礼や祭礼に使われる建物)を、*相の間と呼ばれる建物で繋いだ複合社殿です。
*相の間:主要な二つの部屋の間にあるつなぎの部屋
日光東照宮に代表される形式で、東照宮に祀られている徳川家康の*諡号が「東照宮大権現」であることから権現造りと呼ばれるようになりました。
*諡号(しごう):戒名(かいみょう)のこと。仏式で、僧侶が死者につける仏教徒としての名前。

京都の北野天満宮など、各地で見られて、*八棟造りから派生したものです。
*八棟造:形が複雑で棟が多く、破風も多い豪壮な屋根をもつ建物。

宮城県仙台市大崎八幡宮(世界遺産ではありません)

 

③仏教寺院の伽藍配置

日本の仏教寺院は、本尊を安置する金堂(本堂、仏殿)、説法や法会を行うための講堂(法堂)、ブッダの遺骨である仏舎利(ぶっしゃり)を納めるための仏塔などで構成されています。
そしてこれらの建造物の配置を伽藍配置といいます。
伽藍(がらん)は、もともと僧侶が集まり修行する清浄な場所の意味であり、後に寺院または寺院の主要建物群を意味するようになりました。
奈良時代にはすでに多種の伽藍配置がみられたといいます。

平安時代に建てられた密教寺院の多くは山中にあったため、整然とした伽藍配置を持つことはありませんでしたが、平安時代後期から広まった浄土教の寺院では、阿弥陀仏をまつる阿弥陀堂を中心に、庭園や池を重視する伽藍配置がとられていました。

鎌倉時代に造られた禅宗寺院では、建物が同一線上にに縦長に並んでいます。
また、浄土真宗寺院では、阿弥陀堂と御影堂(開祖親鸞をまつる堂)が左右に並ぶのが特徴となっています。

法隆寺式伽藍配置

法隆寺は現代の配置と比べてわかりやすいです。

西に五重塔、東に金堂(上が北)

現在の航空写真

 

東大寺式伽藍配置
東大寺はやや面影はあるという程度


薬師寺式伽藍配置

薬師寺も比較的現在に近いです。

そのほかの寺院でも、伽藍配置の記録が残っているものもありますが、創建当時のまま残っている例は多くないようです。

リンク内論文引用

④練習問題

[1]『日光の社寺』と深い関わりを持つ僧・天海の説明として正しいものはどれか。

①徳川家康とともに東照宮に祀られている
②東照宮の前身となる東照社を建設した
③日光山を開山した
④明治時代に山内の建造物を2社1寺にした

[2]『法隆寺地域の仏教建造物群』に関し、「法隆寺式伽藍」の説明として、正しいものはどれか

①唐の長安で流行した伽藍をモデルとしている
②南北を中心軸とした線上に建物が配置されている
③西院と東院の伽藍のうち、西院にみられる
④浄土庭園の周囲に堂塔が立ち並ぶ

[3]『古都奈良の文化財』に関する以下の文中の語句で、正しくないものはどれか。
世界遺産には、(①宇治上神社)や、現在も発掘調査や建造物の復旧作業が進められている(②平城宮跡)を含む(③8資産)が登録されている。寺社は(④天皇家や藤原氏)との密接な結びつきがみられるものが多い。

①宇治上神社
②平城宮跡
③8資産
④天皇家や藤原氏

[4]『紀伊山地の霊場と参詣道』に含まれる霊場のひとつである「熊野三山」の説明として正しいものはどれか。

①真言密教を日本に伝えた空海によって開かれた
②山岳修行者が集まり、修験道の聖地となった
③三山とは三つの天台宗の寺院の総称である
④平安時代から天皇や貴族による「熊野詣」が行われた

[5]『厳島神社』に関し、祀られている祭神( A )と、平安時代後期に社殿を整えた人物( B )の組み合わせとして、正しいものはどれか。

①A.天照大神 ー B.坂上田村麻呂
②A.天照大神 ー B.平清盛
③A.宗像三女神 ー B.坂上田村麻呂
④A.宗像三女神 ー B.平清盛

⑤解答とエンディング

解答 [1]② [2]③ [3]① [4]④ [5]④

いかがでしたでしょうか。
本日の練習問題に関連する過去の記事のリンクもこちらに載せておきます。
[1]日本の遺産②日光
[2]日本の遺産⑨法隆寺地域
[3]日本の遺産⑧古都奈良の文化財
[4]日本の遺産⑩紀伊山地の霊場
[5]日本の遺産⑭厳島神社

建築という視点から見る世界遺産というのも面白いですね。
いっきに知識が深まった気がするのは私だけでしょうか。

では、また明日もお待ちしています。

tomo

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