日本の遺産⑤富士山

世界遺産検定2級
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この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。

3級の学習はこちら
信仰の山(富士山・トンガリロ国立公園)
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富士山ー信仰の対象と芸術の源泉

本日学習する世界遺産は「富士山」。
文化遺産としての登録名は『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』です。
文化遺産としての学習ポイントは
・信仰の形態
・芸術の源泉と言われる所以
という3級までの学習に加えて
・構成資産を知る
25資産全てを覚えるのは難解ですのでまずは名前を聞いたら富士山関連の資産だとわかるところから始めましょう。

①基本情報

『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』

静岡県・山梨県
<文化遺産>
登録年:2013年
登録基準:(ⅲ)(ⅵ)
人々の信仰を集め、芸術のモチーフとなった霊山

富士山という自然の営みに宗教性、芸術性を見出してきた日本人の自然観や文化観についての価値が認められました。

余談にはなりますが、「富士山」を山として捉えると、なぜ「自然遺産」や「複合遺産」でないの?と思われると思いますよね。

富士山は登山や観光地としても人気ですので、自然遺産としての登録を目指すには、人為的な手が加えられ過ぎて、本来の自然が残されているといえない状況になっていました。
そして、耳にしたこともあるかもしれませんが、ごみ・し尿処理問題、貴重な植生等が保全されるべきエリアへの立ち入り管理など、自然を守るには不十分な体制でした。
自然保護に関しては、世界遺産を登録を目指すために守るべきというわけではありませんが、この出来事で自然保護のあり方についての問題が浮き彫りになったことは間違いありませんね。

②信仰の対象

富士山は、古くから噴火を繰り返す火山として恐れられてきました。
また富士山に住まうとされていた神仏への信仰心により多くの人々に敬われ、さまざまな富士山信仰が形づくられました。
人々は、浅間神社を建立するなどし、噴火を鎮めるために神々に祈りを捧げました。
その一方で、湧き水をはじめ富士山がもたらす自然の恵みを享受し、長年にわたって火山である富士山と共存してきました。

平安時代の後期になると富士山の火山活動は沈静化していきました。
それとともに、山岳信仰や密教などが結びついた修験道の霊場として、多くの修験者を集めるようになりました。

富士山に対する信仰は、山そのものを信仰の対象として遠くから拝む「遥拝」だけでなく、ご神体である富士山そのものに登ることが祈りとなるという「登拝」が古くから行われてきた点も特徴です。
江戸時代になると、富士山を巡礼して登拝する「富士講」が民間宗教として広まりました
富士講の広がりとともに、「御師」と呼ばれる人々が巡礼者の宿坊の手配や富士山巡礼の手配や案内を行うようになりました。

③芸術作品への影響

富士山はその優美な姿から国内外を問わずさまざまな芸術作品に影響を与えた点も評価されています。
19世紀には葛飾北斎の「富嶽三十六景」や、歌川広重の「富士三十六景」など、富士山をモチーフとした浮世絵が多く描かれました。

浮世絵は、世界的にも有名なゴッホやモネなど印象派の画家にも影響を与え、日本の文化の象徴的存在としても広く認知されました。

 

絵画の世界以外でも、奈良時代にはすでに富士山を題材にした歌が、日本最古の歌集である『万葉集』に詠まれていたそうで、また『竹取物語』や『伊勢物語』などの古典作品にも登場しています。
古くから多くの人々にインスピレーションを与えてきたことがうかがえます。

 

④主な構成資産

構成資産は登山道や神社、湖や池に滝、遺跡や旧跡など25資産にもおよびます。
富士山を望む景観地である「三保松原」も構成資産として登録されました。

おもな構成資産
<富士山域>
山頂の進行遺跡群をはじめ、大宮・村山口登山道などの登山道、北口本宮冨士浅間神社、西湖や本栖湖といった9つの構成資産で構成されている。
<富士山本宮浅間大社>
富士山を浅間大神として祀る神社の総本山。
徳川家康の保護を受け、現在の社殿がつくられた。
かつて道者が水ごりを行った湧玉池がある
<御師住宅>
宿坊を兼ねた住宅で、登拝をする人の世話をした。
御師は富士山信仰の布教を行う人を指す。
<人穴富士講遺跡>
長谷川角行が荒業を行った風穴で、入滅した場ともされる。
周辺には富士講信者が残した多くの顕彰碑や登拝回数などの記念碑が残る
<三保松原>
『万葉集』にも読まれた、富士山を望む景勝地。
その構図は歌川広重の海外がなどで海外にも広く知られている。
ICOMOSから除外を勧告されたが登録された。

⑤練習問題

[1]『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』に関し、富士山に対する信仰の説明として、正しくないものはどれか。

①古くから水のない不毛の土地であったため、浅間神社を建立して水神に祈りを捧げた
②富士山そのものに登ることが祈りとなる「登拝」が古くから行われてきた
③江戸時代には富士山を巡礼する「富士講」が民間信仰として広まった
④噴火活動が沈静化した平安時代後期には、修験道の霊場として多くの修験道を集めた

[2]『富士山-信仰の対象と芸術の源泉』の構成資産として、正しくないものはどれか。

①富士山本宮浅間大社
②那智大滝
③御師住宅
④三保松原

[3]『平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–』に関する次の文中の語句で、正しくないものはどれか。
(①藤原清衡)が再興した中尊寺にある金色堂や、2代基衡により造営された(②金峯山寺)の庭園は、仏国土を表現したものであり(③浄土思想)を直接的に反映している。3代秀衡が築いた(④無量光院)には、平等院鳳凰堂を模した阿弥陀堂が建立されていた。

①藤原清衡
②金峯山寺
③浄土思想
④無量光院

⑥解答とエンディング

解答:[1]① [2]② [3]②

いかがでしたでしょうか。
問い[3]に関する学習リンクはこちら「日本の遺産①平泉」。

関西出身、在住の私にとって、富士山は見るとワクワクして、いい事がありそうと思うような、有難いアイコンのような存在です。
中学の修学旅行で5合目まで行った事しかないくらい、遠目にしか見たことのない世界遺産でもあります。
構成資産の多さは、世界遺産検定受験者泣かせですね。

では、また。

tomo

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