日本の遺産⑰産業革命遺産

世界遺産検定2級

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明治日本の産業革命遺産

本日は『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』を学びます。
構成資産数が23となかなかボリュームがありますが、時代の流れごとの主要な遺産を中心に理解していけば良いかな、という印象です。
それでは、本日もよろしくお願いします。

①基本情報

『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』

福岡県、長崎県、佐賀県、熊本県、鹿児島県、山口県、静岡県、岩手県
<文化遺産>
登録年:2015年
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)
重工業の近代化を示すシリアル・ノミネーション

『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』は
江戸末期から明治期にかけて、日本が重工業分野での近代化を約50年間という短期間で達成し、現在の国家の基礎を築いたことを証明する遺産群です。

九州五県(福岡、佐賀、長崎、熊本、鹿児島)と山口、岩手、静岡の全国8県11市に点在する23の構成資産が*シリアル・ノミネーションとして登録されています。

「製鉄・製鋼」「造船」「石炭」産業に関わる施設や遺構が中心で、現在も稼働中の施設も含まれています。

文化財保護法だけでなく、港湾法や景観法なども組み合わせて保護されているため、文化庁ではなく内閣官房の推薦によって登録が進められました。

*シリアル・ノミネーション関連リンク
基礎知識⑥トランスバウンダリー・サイト/シリアルノ・ミネーション・サイト

②産業革命の流れ

開国へと向かう江戸末期の1850年代、諸外国と対峙する国防の必要から、大砲を*鋳造するための反射炉が山口の萩や静岡の韮山など各地に作られました。
萩の松下村塾で吉田松陰が日本の近代を担う人材の育成をしたのもこの時期です。

*鋳造(ちゅうぞう):材料(主に鉄・アルミ合金・銅・真鍮などの金属)を融点よりも高い温度で熱して液体にしたあと、型に流し込み、冷やして目的の形状に固める加工方法

明治時代が1868年に始まると西洋の産業、工業技術の導入が進められました。

蒸気船の普及に伴う石炭需要の増大を見込んだスコットランド出身の商人トーマス ・グラバーが佐賀藩とともに高島炭鉱を長崎に開発しました。
高島炭鉱では採炭に初めて蒸気機関を用いるという画期的な技術が採用されました。

1890年代になると、西洋の技術や知識が日本の文化や伝統に合う形で発展していきました。
高島炭鉱に次いで近代化を果たした三池炭鉱では、石炭産業における総合的な物流インフラが整いました。
石炭輸出のための三池港とそれを結ぶ鉄道が整備されました。
三池港は現在も使用されています。

また貿易港であった長崎では、政府による奨励や新技術の導入などによって三菱長崎造船所の造船能力が強化されました。

1901年に福岡で国家の威信をかけた大プロジェクトとして、官営八幡製鐵所が操業を開始しました。
鋼材の自国生産が可能となり、八幡製鉄所は日本の製鉄において重要な役割を果たしました。
製鐵所は民営となった今日も稼働を続けています。

こうして日本で本格的な産業化が達成されました。

③主な構成資産

<松下村塾>
吉田松陰の私塾。
後に初代総理大臣となった伊藤博文らを育成。

<韮山反射炉>
幕末の解剖に対する危機感から大砲鋳造のために作られた反射炉。

<旧集成館>
島津家が様々な産業の育成に挑戦した日本初の西洋式工場群。

<高島炭鉱>
日本で初めて蒸気汽関が導入された近代炭鉱。

<端島炭鉱>
明治後期の主力炭坑であった海底炭鉱。
軍艦島の名でも知られる。

<小菅修船場跡>
1869年に長崎に作られた、日本初の蒸気機関による船舶修理施設。

<三菱長崎造船所 ジャイアント・カンチレバークレーン >
1909年に竣工した、工場設備の電化に伴い建設された電気モーター式のクレーン。
大型機械の造船への搭載などに用いられる。

<三菱長崎造船所 旧木型場>
鋳物の木型工場として1898年に建設。
造船所で現存する最古の建造物。

<三池炭鉱、三池港>
採掘から輸送までの総合的な物流システムを構築した炭鉱。

<官営八幡製鐵所>
日本の重工業の主力産業をになった日本初の銑鋼一貫製鉄所。

④練習問題

[1]『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』に関し、トーマス・グラバーが佐賀藩とともに長崎に開発した、蒸気機関を動力とする画期的な産業施設として、正しいものはどれか。

①三池炭鉱
②高島炭鉱
③韮山反射炉
④官営八幡製鐵所

[2]『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』に関する次の文中の空欄 ( A )、( B )に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
『明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業』は、現在も稼働中の資産が含まれており、( A )だけでなく( B )や景観法とも組み合わせて保護されている。

①A.建築基準法 ー B.港湾法
②A.建築基準法 ー B.自然環境保全法
③A.文化財保護法 ー B.港湾法
④A.文化財保護法 ー B.自然環境保全法

⑤解答とエンディング

解答 [1]② [2]③

いかがでしたでしょうか。
主要なものを抜き出しただけでも関連資産は多いですね。
過去問題でよく問われている遺産から学んでいくといいのかなと思います。

観光も含めてもっと学びたい方は、こちらのHPが良さそうです。
facebookやTwitterなどでも発信されています。
世界遺産「明治日本の産業革命遺産」HP

本日の学習は以上となります。

ではまた。

tomo

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