長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産

世界遺産検定3級4級
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日本の世界遺産としては一番新しく登録されたのがこの『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』です。 昨日学んだ『「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群』よりも多い12の資産で構成されています。
神道や仏教に比べると日本では短いキリシタンの歴史ではありますが、「天草四郎」や「島原の乱」などを通してその変遷がしられています。

日本において「キリスト教」に関わる登録をうける世界遺産は、おそらく、この『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』が最初で最後となるのではないでしょうか。

①基本情報

長崎県・熊本県
登録年は2018年
登録基準③(文化遺産)

②基礎知識

『長崎と天草地方の*潜伏キリシタン関連遺産』は、2県8市に点在する10の「集落」とそれぞれ1つの「城跡」と「聖堂」の12の構成資産からなる。これらの構成資産は、17世紀始めに江戸幕府がキリスト教を禁止してから、19世紀に明治政府がキリスト教を黙認する(禁教が解かれる)までの約250年間におよぶ、 日本独自のキリスト教信仰の姿と伝統を伝えている。

長崎と天草地方には、潜伏キリシタン達が仏教や神道の信者のふりをしながらキリスト教信仰を続けたことを伝える集落が多く残されている。

*潜伏キリシタン:禁教期に密かに信仰を 続けた人々のこと。

天草四郎を総大将とするキリシタンたちが、キリスト教信仰を禁じる江戸幕府と戦った「島原・天草一揆」に敗れ、その後キリシタン達は信仰を隠し「潜伏キリシタン」としての歴史が始まった。

キリシタンであることが判明すれば、厳しい拷問を受けるため、キリシタンたちは五島列島にある神道の聖地の島へ移住したり、アワビ貝の模様を聖母マリアに見立てるなど、工夫をこらしながら信仰を続けた。

1865年の「信徒発見」を機に、明治政府が信仰を黙認するようになると各地の集落に教会が築かれるようになった。

12ある構成資産は大きく4つの時代に分けられる。
(1)1549年に鹿児島に上陸したフランシスコ・ザビエルが日本にキリスト教を伝えてから、豊臣秀吉や徳川幕府によりキリスト教信仰が禁止された時代
(2)潜伏キリシタン達が神道の信者や仏教徒を装いながら、密かにキリスト教信仰を作り上げた時代
(3)潜伏キリシタンの信仰を続けるために、外海地域からより、信仰を隠すことのできる五島列島の島々に移住した時代
(4) 約200年ぶりにキリスト教の信仰を公に告白し世界中を驚かせた「信徒発見」から 、教会が築かれていく時代。

③潜伏キリシタンの歴史と構成資産

 

(1)原城跡

キリシタンが「潜伏」し、独自に信仰を続ける方法を模索することを余儀なくされたきっかけとなる「島原しまばら天草あまくさ一揆いっき」の主戦場跡。

(2)平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)

(3)平戸の聖地と集落(中江ノ島)

キリスト教が伝わる以前から信仰された山やキリシタンが殉教じゅんきょうした島を拝むことによって信仰を実践した集落。

(4)天草の﨑津集落

身近なものを信心具しんじんぐとして代用することによって信仰を実践した集落。

(5)外海の出津集落

キリスト教由来の聖画像をひそかに拝むことによって信仰を実践した集落。

(6)外海の大野集落

神社にひそかにまつった自らの信仰対象を拝むことによって信仰を実践した集落。

(7)黒島の集落

平戸ひらど藩の牧場跡まきばあとの再開発地に開拓移住することによって共同体を維持した集落。

(8)野崎島の集落跡

神道の聖地であった島に開拓移住することによって共同体を維持した集落。

(9)頭ヶ島の集落

病人の療養地として使われていた島に開拓移住することによって共同体を維持した集落。

(10)久賀島の集落

五島藩ごとうはんの政策に従って島の未開発地に開拓移住することによって共同体を維持した集落。

(11)奈留島の江上集落(江上天主堂とその周辺)

禁教期に移住によって集落が形成され、解禁後に「潜伏」が終わったことを可視的に示す教会堂。

(12)大浦天主堂

宣教師との接触という、「潜伏」が終わるきっかけとなる「信徒発見しんとはっけん」の場所。この信徒発見は奇跡として遠くローマ教皇にも伝えられた。

④本日の練習問題

[1]2018年に世界遺産登録を果たした、長崎県と熊本県天草地方にある遺産は、次のうちどの宗教に関連するものでしょうか

①イスラム教 
②キリスト教 
③仏教 
④神道

[2]『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』に関して、潜伏が終わるきっかけとなる「信徒発見」の場所となった関連資産は次のうちどれでしょうか

①崎津教会 
②大浦天主堂 
③江上天主堂 
④黒島天主堂

回答はこちら

[1] ② [2] ②  

いかがでしたか。本日はオリジナルの練習問題でした。

世界遺産に登録されたことで、大浦天主堂は長崎観光では外せない場所となりました。白壁の天主堂が青空に良く映えて、下から見上げる景色も良いですし、天主堂の内部も同じ規模ならヨーロッパにある教会に遜色ないほど素晴らしいです。ステンドガラスと差し込む光は一見の価値ありです。機会があれば是非訪れてみてはいかがでしょうか。

では、また明日もお待ちしています。

tomo

 

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有益な情報をありがとうございます。
フランシスコ・ザビエルの上陸年が間違っています。1594→1549です。

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