
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日より、近代国家のパートに入ります。
初日の今日は『ドロットニングホルムの王領地』です。
現在はスウェーデン王家の居城となっている王宮です。
宮殿は3人の王妃と深い関わりを持っているということで、そこも興味深いです。
では、本日も楽しみながら学びましょう。
よろしくお願いします。
ドロットニングホルムの王領地
スウェーデン王国
<文化遺産>
登録年:1991年
登録基準:(ⅳ)
「北欧のヴェルサイユ」と呼ばれる壮麗な宮殿
「ドロットニングホルムの王宮」は、スウェーデンの首都ストックホルム郊外にあるメーラン湖上のローベン島にある離宮です。
『ドロットニングホルムの王領地』その優雅なたたずまいから「北欧のヴェルサイユ」とも呼ばれる宮殿と建造物群からなる世界遺産です。
「ドロットニングホルム」はスウェーデン語で「王妃の小島」を意味しています。
その名の通り、この地の建造物や庭園は、16〜18世紀に生きた3人の王妃と深い関わりを持っています。
王宮の前身は、国王ヨハン3世が王妃カナリーナ・ヤーゲロニカのために築いた夏の離宮でした。
この離宮は1661年の火災で焼失しました。
しかしその後国王カール10世の王妃であるヘドヴィーク・エレオノーラの命によって、翌年より大規模な再建が始まりました。
およそ20年の歳月をかけたこの再建工事により、離宮はヴェルサイユ宮殿に匹敵するフランス・バロック様式の宮殿へと生まれ変わりました。
さらに、18世紀後半の王妃ロヴィーサ・ウルリカによる改築では、ロココ様式に統一されました。
ロヴィーサ・ウルリカは啓蒙主義思想を持つ優れた才女で、彼女の手によってドロットニングホルム宮殿はさらなる発展を遂げました。
庭園に中国風の小宮殿や宮廷劇場も建造されるなど、スウェーデンの新しい文化の潮流を早朝する現在の姿が完成しました。
宮殿はその後、王妃ウルリカの息子であるグスタフ3世に引き継がれました。
グスタフ3世の死後は、次第に使用されることがなくなりましたが、そのために王領地の自然が保たれたそうです。

1982年には、現国王カール16世グスタフがストックホルム旧市街の王宮から環境のよいこの地に王家の住居を移しました。
スウェーデン王家の居城となっており、宮殿の一部が一般公開されています。
練習問題
[1]『ドロットニングホルムの王領地』に関する説明として、正しいものはどれか。
①プロセン王フリードリヒ2世によって創建された
②17世紀の火災の後に再建され、フランス・バロック様式の宮殿となった
③18世紀後半の改築により内装がゴシック様式に統一された
④ドイツ騎士修道会がバルト海沿岸征服の拠点として築いた
解答とエンディング
解答 [1]②
いかがでしたでしょうか。
時代の流れの中で、そして女性のセンスで様式が変化していくところが興味深いですね。
明日も、また煌びやかな建築が登場しますので、お楽しみに。
では、明日もお待ちしています。
tomo
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