
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日より、学習テーマは近代建築です。
知っている建築がたくさん出てくると思いますので、ぜひ楽しみながら読み進めてください。
まずは、ブラジルの首都ブラジリアから学びます。
ここも3級の建築のところで一度学んでいますので、リンクも貼っておきます。
産業革命と近代建築(ニューラナーク・ブラジリア)
では、本日もよろしくお願いいたします。
ブラジリア
ブラジル連邦共和国
<文化遺産>
登録年:1987年
登録基準:(ⅰ)(ⅳ)
未開の地に建設されたブラジルの新首都
ブラジリアは、リオ・デ・ジャネイロからの遷都を目的として1960年に完成した計画都市です。
ブラジル中部の標高約1,100mの高原地帯に建設され、同国3位の人口規模を誇る都市でもあります。
ポルトガル植民地時代から、ブラジルでは大都市がある西大西洋沿岸部と、北東部を含む内陸地域との人口的、経済的格差が問題となっていました。
ジュセリーノ・クビチェック大統領はこの問題を解決すべく内陸部への遷都を計画しました。
都市建設計画の中核を担ったのは、ル・コルビュジエに師事した建築家*オスカー・ニーマイヤーでした。
彼は、*ルシオ・コスタ提案の、上から見ると飛行機の形となるパイロットプランに沿って、斬新なデザインの主要建築物を設計しました。
飛行機形の中央部を貫く大通りに沿って、ブラジリアの重要な建造物が立ち並んでいます。
機首の部分に当たる大通りの東端には連邦議会議事堂や最高裁判所、大統領府といった行政機関が集中する。
動体部には緑地帯やスタジアム、ニーマイヤー建築の代表作であるブラジリア大聖堂といった商業・文化施設が置かれています。
それぞれの用途に応じたエリアで分けられているのが特徴です。

両翼にあたる部分は正方形に区画され、住居やホテル、学校などが配されています。
また、歩道と車道を分離させることで、生活の安全性や快適性の向上を目指しています。
*オスカー・ニーマイヤー:1907〜2012 ブラジルの建築家。国連本部ビルの設計にも携わった。
*ルシオ・コスタ:1902〜1998 フランスで生まれブラジルで活躍した建築家
ブラジリアは、1987年に世界遺産に登録されました。
歴史的で伝統的な街並みを持つ都市が世界遺産に登録されることが多いなか、建設から40年未満という近代的な都市が登録されたのは、当時としては異例のことでした。
のちに世界遺産委員会の「世界遺産条約履行のための作業指針」において、20世紀建築の登録は推進されるべき分野のひとつと位置づけられました
練習問題
[1]『ブラジリア』に関して、リオ・デ・ジャネイロからの遷都に際して、ブラジリア都市計画の中枢を担った人物として、正しいものはどれか。
①ゲルハト
②ブルネッレスキ
③オスカー・ニーマイヤー
④ヨーン・ウッツォン
<日本の世界遺産>
[2]『ル・コルビュジエの建築作品:近代建築運動への顕著な貢献』の説明として、正しいものはどれか。
①建築作品には、ル・コルビュジエが打ち出した概念である「モデュロール」などが採用されている
②日本とフランス共和国の2ヵ所による共同登録である
③日本の「国立西洋美術館」は、ル・コルビュジエがフランス共和国以外で初めて手がけた建築作品である
④構成資産には、「ブルノのトゥーゲントハート邸」も含まれる
解答とエンディング
解答 [1]③ [2]①
いかがでしょうか。
本日は、同じ近代建築からル・コルビュジエの建築作品に関する問題も、出題させていただきました。
学習リンクも貼っておきます。
日本の遺産④国立西洋美術館
では、明日もお待ちしています。
tomo
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