未来への教訓①オーストラリアの囚人収容所遺跡群

世界遺産検定2級

この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。

本日の学習から、未来への教訓として「負の遺産」と考えられている世界遺産について学習します。
「負の遺産」は、人類が歴史上で犯してきた過ちを記憶にとどめ繰り返さないよう教訓とするため概念です。
世界遺産条約で定義されているものではないが、世界遺産条約の理念の中では重要な位置付けとなっています。

3級の学習の中でも学んできた、世界遺産もあります。
負の遺産は個人的にも世界遺産を学ぶ上で重要な遺産だと思っています。

では、本日もよろしくお願いします。

オーストラリアの囚人収容所遺跡群

オーストラリア連邦
<文化遺産/負の遺産
登録年:2010年
登録基準:(ⅳ)(ⅵ)
大英帝国が築いた囚人収容施設

『オーストラリアの囚人収容所遺跡群』は、大英帝国が18〜19世紀につくった刑場遺跡です。
1,000以上の囚人遺跡の一部が登録されています。

ポート・アーサーの刑務所

これらの囚人遺跡の多くは、シドニー近郊やタスマニア、ノーフォーク島とフリーマントルの近くに点在しています。
ニュー・サウス・ウェールズの初代総督皇帝や、現在は博物館になっているハイド・パーク・バラックスなど、合計11の施設が世界遺産に登録されています。

構成施設一覧
ポート・アーサー史跡 (タスマニア州)
1830年代に国内最大の流刑植民地として開設。60棟もの建物が連なる。
ソルトウォーター・リヴァーの炭鉱史跡 (タスマニア州)
炭鉱史跡は、流刑時代に地域資源開発を目的に労働力として利用された囚人の実態が浮き彫りにされた遺跡。すり鉢状のくぼ地に変形した坑道や湿って暗い18の代用独房は、オーストラリアの流刑史の容赦ない厳しさを今に伝えている。
カスケーズ女子工場 (タスマニア州)
女性囚人の更生を目的として設立された女性専用の収容施設。敷地内には5つの工場、墓地が残る。
ダーリントン保護観察所 (タスマニア州)
タスマニア州・マリア島に1832年に建設された建築物である。建築目的は、囚人のための住居であった。
ブリッケンドンとウールマーズ・エステート(タスマニア州)
私有農場となっており、農業に従事するため送り込まれた一部の囚人たちは、この地でタスマニアの牧畜産業の発展に大きく貢献した。
ハイドパーク・バラックス (ニューサウスウェールズ州)
オーストラリア政府によって設立された初の収容所。マッコーリー総督時代の囚人管理を伝える遺跡としては、現存する唯一の建築物となっており、現在は博物館として一般公開されている。
旧総督官邸 (ニューサウスウェールズ州)
オーストラリア最古、そして原形を留めている総督の住居で1788年から1856年まで、ニューサウスウェールズの傑出した総督12人の住居兼執務室だった。
コッカトゥー島 (ニューサウスウェールズ州)
オーストラリアで唯一、囚人たちの手によって建設された乾ドック(船舶の製造や修理を行う設備)。
オールドグレートノース・ロード (ニューサウスウェールズ州)
オールドグレートノース・ロードは、囚人の労働力を利用して開発された主要な公共インフラの例として、国の重要な遺跡となっている。
旧フリーマントル刑務所(西オーストラリア州)
小さな丘の上にあるユニークな遺跡で、オーストラリア建国時に貢献した囚人たちの功績を知ることができる。
キングストンとアーサーズ・ベール史跡地区
ノーフォーク島に位置する国の重要史跡。オーストラリア東部へ囚人が移送された1788年から1855年にかけての囚人定住の経緯を知ることができる。

当時大英帝国はオーストラリア大陸において、刑場をともなった植民地を拡大させていた。
これにより先住民であるアボリジニは居住地を追われることとなりました。

囚人は主に犯罪者や政治犯などで、1787年から1868年の間に、女性や子供を含む約16万6,000人もの人が植民地への流刑となりました。
それぞれの施設は、懲罰としての収監と、植民地開拓のための労働を通しての更生という2種類の観点から、固有の役割を与えられていました。

こうした囚人収容所遺跡群は、西欧諸国による大規模な囚人流刑と、囚人の労働力を利用した植民地拡大政策の大きな証拠であり、負の遺産のひとつと考えられています。

練習問題

[1]『オーストラリアの囚人収容所遺跡群』に登録されている施設として、正しくないものはどれか。

①ハイドパーク・バラックス
②ダーリントン保護観察所
③スターリ・モスト
④フリーマントル刑務所

解答とエンディング

解答 [1]③

いかがでしたか?
世界遺産を学ぶまでは、こんな歴史があったんだなと思うことがよくありますが、今日の遺産もその一つでした。

ちなみに大英帝国(イギリス帝国)は、イギリスとその植民地・海外領土などの総称です。
帝国は時代ごとの性質により、以下のように区分されるそうです。
・アイルランドや北アメリカ大陸に入植し、北米植民地およびカリブ海植民地との貿易を中心にした時代
・アメリカ独立からアジア・アフリカに転じて最盛期を築いた19世紀半ばまでの自由貿易時代
・自由貿易を維持しつつもドイツ帝国など後発工業国の追い上げを受け植民地拡大を行った帝国主義時代
・20世紀に入って各植民地が独自の外交権限を得たウェストミンスター憲章以後の時代
(Wikipedia)

この辺りの歴史もよくわかっていないので、新しい学びの機会になりました。

では、明日もお待ちしています。

tomo

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