基礎知識⑦MAB計画・無形文化遺産

世界遺産検定2級

この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。

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本日の学習テーマは「MAB計画」「無形文化遺産・世界の記憶」です。
3級・4級の学習でも触れている部分でありますが、ここも確実に得点源としたい内容です。

①人間と生物圏計画(MAB計画)

人間と生物圏計画(MAB計画)」とは、環境資源の持続可能な利用と環境保全を促進することを目的に、ユネスコが1971年に立ち上げた研究計画です。

保護すべき自然を生物圏保存地域として3つの地域(エリア)に分けられています。
・核心地域(コア・エリア)
・緩衝地帯(バッファー・ゾーン)
・移行地帯(トランジション・エリア)
この三段階の地域の区分けにより、重層的に保護しています。

世界遺産条約では、この中から、「核心地域」と「バッファー・ゾーン」の概念を援用しています。
「核心地域」は、世界遺産においては「資産(プロパティ)」と呼ばれています。
「バッファー・ゾーン」に関しては、厳密には遺産の一部ではなく「顕著な普遍的価値」は有していません。
*コアゾーンとバッファーゾーンいう呼称があると、一つの遺産の中に二つのゾーンがあると受け取られるおそれがあるため、2008年の世界遺産委員会でコアゾーンは資産(プロパティ)という呼称に改められました。

世界遺産への推薦に際しては、「資産(プロパティ)」の周辺に遺産を守るのに充分な「バッファゾーン」を設けることが求められています。

しかし近年では遺産保護のあり方も多様化してきており、『小笠原諸島』を例にみてみると、バッファー・ゾーンを設定する代わりに、小笠原諸島から東京湾までをトランジション・エリアのようにして保護しています。

②無形文化遺産・世界の記憶

ユネスコが主催する事業のして、不動産を保護する世界遺産とは別に「無形文化財」「世界の記憶」があります。

<無形文化遺産>
「無形文化遺産」は口承による伝統や表現、伝統芸能や祭礼、習慣、工芸技術などの無形の遺産を保護するものです。
2003年にユネスコで採択された「無形文化遺産の保護に関する条約」に基づき「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表(代表一覧表)」に記載されている遺産で、存続の危機にあるものについては別に「緊急に保護する必要がある無形文化遺産の一覧表(危機一覧表)」が作られています。

日本からは「人形浄瑠璃文楽」や「歌舞伎」「能楽」「山・鉾(ほこ)・屋台行事」などが代表一覧に登録されています。

無形文化遺産メヴレヴィー教団のセマーの儀式

 

<世界の記憶>
「世界の記憶」は、保護すべき書物や楽譜、手紙などの記録物がこれに当たります。
1992年にユネスコが立ち上げた「世界の記憶」プログラムにより登録されている遺産です。
ユネスコによりデジタル技術を用いて保存され、一般への公開も進められています。

日本からは「山本作兵衛の筑豊炭鉱画」「朝鮮通信関連資料」などが登録されています。
山本作兵衛の炭坑記録画リンク

③練習問題

◆世界遺産条約に関する次の文章読んで、以下の問いに答えなさい。

(a)世界遺産条約は、人類や地球にとってかけがえのない価値を持つ建造物や遺跡、自然環境などを保護し、次世代に伝えゆく取り組みである。条約の理念には、(b)ヌビアの遺跡群救済キャンペーンや(c)歴史的建造物の保存・修復の重要性を示した憲章などが大きな影響与えている。(d)ユネスコが行う遺産保護の活動は、世界遺産のほかに(e)無形文化遺産などがある。

[1]下線部(a)「世界遺産条約」の説明として、正しいものはどれか。

①遺産保護・保全する義務は、まずユネスコにあると言うことが定められている
②世界遺産は社会生活の中での活用を抑制すべきという方針が定められている
③条約発効当初は、危機遺産リストの作成は定められていなかった
④世界遺産を守り伝えるために、教育・広報活動の重要性が説かれている

[2]下線部(b)「ヌビアの遺跡群救済キャンペーン」の説明として、正しくないものはどれか。

①救済キャンペーンによって、アブ・シンベル神殿やフィラエのイシス神殿はダム湖に出没することを免れた
②救済キャンペーンには、約50ヵ国もの国々や民間団体、個人が協力した
③救済後、「ヌビアの遺跡群」は世界最初の世界遺産として登録された
④経済開発と遺産保護の両立に取り組むべく、救済キャンペーンが実施された

[3]下線部(c)「歴史的建造物の保存・修復の重要性を示した検証」の1つであるヴェネツィア憲章が採択された時期として、正しいものはどれか。

①アテネ憲章採択とユネスコ憲章採択の間
②ユネスコ憲章採択とハーグ条約採択の間
③ハーグ条約採択とICOMOS設立の間
④ICOMOSス設立と世界遺産条約の採択の間

[4]下線部(d)「ユネスコ」が主催する、書物や楽譜、手紙などの記録を保護するプログラムの名称として、正しいものはどれか。

①世界の叡智
②世界の記憶
③人類の叡智
④人類の記憶

[5]下線部(e)「無形文化遺産」に関し、2018年に登録された日本の無形文化遺産として、正しいものはどれか。

①和食;日本人の伝統的な食文化
②人形浄瑠璃文楽
③慶長遣欧使節関係資料
④来訪神;仮面・仮装の神々

④解答とエンディング

解答[1]④ [2]③ [3]③ [4]② [5]④

いかがでしたか。無形文化遺産については意識していないと得点が難しいところでもありますね。
試験の前には、無形文化遺産や世界の記憶について最新の情報を確認しておく必要がありそうですね。
問いの[5]にある「来訪神;仮面・仮装の神々」は記憶にある方もいらっしゃるかもしれませんが、秋田のナマハゲなどの類のものですね。
来訪神Wikipedia

本日の問題に関連する過去記事のリンクも貼っておきます。
基礎知識②世界遺産誕生までの流れ

さて、基礎知識に関しては本日までで、明日からは各世界遺産の学習に入りますので、楽しみにしてください。
合格目指して1日1記事学習に活用してください。

では。

tomo

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