海洋都市国家と大航海時代(ドゥオーモ広場・メキシコシティ)

世界遺産検定3級
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本日は、またまたイタリアからの世界遺産と、このブログでの3級学習では初めてとなるメキシコの世界遺産です。
メキシコには30を超える世界遺産がありまして、世界遺産保有国としては上位にある国です。

イタリアの世界遺産は、本日はピサの斜塔で有名なあの場所です。

①ピサのドゥオーモ広場(イタリア共和国)

登録年:1987年/2007年範囲拡大
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅳ)(ⅵ)
地中海航路を支配し東方貿易で栄えたピサ

ピサの起源は数世紀にわたって不明なままであるが、古代から海運の役割は自治体として揺るぎないものであった。
11世紀、ピサの力は強固な海運国家として成長し始め、歴史的なイタリアの海洋国家4つのうち1つ(その他の3つとは、アマルフィ共和国、ジェノヴァ共和国、そしてヴェネツィア共和国)に数えられる伝統ある栄誉を獲得し頂点に達した。

海洋都市ピサは、1063年のパレルモ沖海戦でイスラム軍を破り、また数度の十字軍に加勢したことで、地中海航路の多くを支配下においた。

ドゥオーモ広場にある大聖堂は、パレルモ沖海戦の勝利を記念して着工されたものである。
1063年から1118年、そして1261年から1272年の二期に渡り建設された大聖堂は、ローマ古典時代の要素を取り入れた均整のとれたロマネスク建築の代表作である。

これは都市国家が割拠するトスカーナ地方の聖堂建築のモデルとなった。
大聖堂の西側に建つ洗礼堂は、1152年に着工し、200年以上をかけて完成したために株にロマネスク様式が、上部にゴシック様式の尖塔が見られるめずらしい建築である。

ピサの斜塔」として有名な鐘楼は1173年の着工当初より、軟弱な地盤のために傾き始めた。
工事は傾きに対応しつつ進められたが、予定していた高さを下方修正し55mを最上層として完成した。
振り子の等時性や落体の法則などを発見したガリレオ・ガリレイはピサ出身で、この斜塔で重さの異なる2つの物体を落とす実験をしたとの逸話も残る。
完成後も傾きが進んでおり倒壊の恐れもあったため、これまで何ども修復が行われてきた。
現在は鐘の振動の影響も考慮されて、塔の鐘は鳴らされていない。

東方貿易で発展していたイタリアの各都市は、やがてお互い争うようになった。
ピサは1284年のメロリアの海戦でジェノヴァに敗北して衰退の一途をたどり、再び海洋都市として輝くことはなかった。

大航海時代 〜イタリア諸都市の衰退〜

1492年にコロンブスが西インド諸島に到達、1498年にヴァスコ・ダ・ガマがインド航路を開拓すると、ヨーロッパの貿易の中心は大西洋岸へと移った。
この商業改革によって、東方貿易でうるおったイタリア諸都市は、全体的に衰退していった。

 

②メキシコ・シティの歴史地区とソチミルコ(メキシコ共和国)

登録年:1987年
登録基準:(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ)
アステカ帝国の都の上に築かれた都市

メキシコ・シティは、かつてアステカ帝国の都テノチティトランがあった場所に建設された。
テノチティトランは、湖に浮かぶ美しい水上都市であり、最盛期には人口は約30万人であったと伝えられる。

1521年、スペイン王国はアメリカ大陸の先住民の諸国家を征服するために、スペイン人のコンキスタドール(征服者)エルナン・コルテスの軍勢を送り込み、都を徹底的に破壊した。
その廃墟の上に新都市メキシコ・シティが建設された。

スペイン人によって「ソカロ」と呼ばれる中央広場を中心に碁盤目状に道路が整備され、「ソカロ」周辺には、ルネサンスや*マニエリスム、バロックなどの建築様式が入り混じった大聖堂をはじめ、パラシオ・ナシオナル(国立宮殿)などが築かれた。

アステカ帝国の痕跡はほとんど残されていないが、1978年に大聖堂の地下からアステカ時代の石板がみつかり、発掘調査により2連の神殿をもつ*テンプロ・マヨールWikipediaの遺構が発見された。

メキシコシティの南にある水郷地帯ソチミルコは古くから農業が盛んな地域で、アステカ時代の名残を今に伝えている。
「ソチミルコ」は先住民の言葉で「花の野の土地」を意味する。

*マニエリスム:イタリアを中心にルネサンス後期に見られる美術や建築の様式。ルネサンス最盛期のミケランジェロなどの手法を取り入れ様式化したもの。

*テンプロ・マヨール:アステカ時代に宗教儀式が行われていたとされる中央神殿跡。

③本日の練習問題

オリジナルの問題を作成しました。

[1]メキシコシティの南にある水郷地帯でアステカ時代の名残を今に伝える「花の野の土地」を意味する名前のついた街は何でしょうか。

①テオティワカン
②リュウゼツラン
③ソチカルコ
④ソチミルコ

[2]「ピサの斜塔」から重さの異なる2つの物体を落とす実験をしたという逸話の残るピサ出身の物理学者は誰でしょうか。

①アルベルト・アインシュタイン
②アイザック・ニュートン
③ガリレオ・ガリレイ
④ジェームズ・クラーク・マクスウェル

以下回答です

[1] ④ [2] ③

いかがでしたか?
問い[1]の③ソチカルコは『ソチカルコの考古遺跡地帯』として世界遺産に登録されている遺跡です。ちなみに「花の家の土地」ということだそうです。
ソチミルコは「はなのののとち」って、言い難い。でも響きが可愛らしくて好きです。

イタリアの世界遺産は相変わらずのメジャー級ですね。
こちらも大人気のピサ。ガリレオ・ガリレイの出身地なのですね。落体ということで、「りんごが落ちた」のニュートンと混同していたので、今回勉強になりました。

最近オリジナルの問題ばかりで少し、物足りないかもしれませんがご了承ください。

では、また明日もお待ちしています。

tomo

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