平和を希求(平泉・ラリベラの岩の聖堂群)

世界遺産検定3級
7

本日学ぶ世界遺産は『平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–』と、エチオピアの世界遺産『ラビベラの岩の聖堂群』です。

平泉は平和を望んだ藤原氏によって作られた理想郷でした。栄えた期間は日本の歴史の中ではあまりに短く、その後も争いは繰り返さ、藤原氏の思いは道半ばで途絶えてしまいました。それでも当時の姿のまま残る金色堂からは、平和を祈る強い気持ちが今でも伝わる気がします。

①平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–  (岩手県)

登録年:2011年
登録基準:(ⅱ)(ⅵ)
奥州に築かれた争いのない仏国土

平安時代末期に、仏の正しい教えがすたれよが乱れるという末法思想(まっぽうしそう)が広まり、貴族を中心に浄土思想(じょうどしそう)が流行した。
平泉では奥州藤原氏によって、浄土信仰に基づく理想世界の実現を目指した仏教文化が花開いた。

中尊寺は、1105年に藤原清衡(きよひら)が再興した寺院である。金色堂と呼ばれる仏堂は創建当時のまま残る唯一の建造物で、金や螺鈿(らでん)をふんだんに使い、仏像群とともに阿弥陀如来の極楽浄土を表現している。須弥壇(しゅみだん)内には藤原氏3代(清衡、基衡、秀衡)の遺体と4代泰衡の首級(しるし)が納められた。
清衡が納めた「供養願文」からは、奥州の戦いで死んだものを敵味方の区別なく極楽浄土へ導き、辺境の奥州にこの世の浄土を築こうとした清衡の思いがうかがえる。

毛越寺は、二代基衡が再興した寺院で、国内最大の浄土庭園が残るが、当時の建設は度重なる戦火によりすべてが消失してしまった。世界遺産に登録されている観自在王院跡、無量光院跡も、かつては広大な寺院を持ち、仏国土を表現した建築や浄土庭園があった。
金鶏山は、平泉の中心部の西側に位置する山で、平泉のまちづくりでは、金鶏山との位置関係が重要視された。山頂には経塚(きょうづか)が残り、松尾芭蕉の『おくのほそ道』に登場する山としても知られている。

二度の戦乱ののち、藤原清衡による奥州全域の支配が確立すると、この地域は馬や金の主要な産地として栄えた。また大陸の交易もあったとされる。こうした大きな経済力を背景とした反映は、今日の都と比べられるほどであったが、1189年に源頼朝の軍勢によって滅ぼされ、100年の栄華は幕を閉じた。

松尾芭蕉と平泉

俳人・松尾芭蕉の紀行文『おくのほそ道』は、江戸から美濃の大垣までの約2400kmの旅の様子がつづられている。1689(元禄2)年5月13日に平泉に到着した芭蕉は、奥州藤原氏の栄華に思いをはせて「五月雨の降り残してや光堂」などの句を詠んだ。

英語で読む世界遺産

Hiraizumi in a “utopia” that the Oshu Fujiwara Family created based on the Pure Land Buddhism in the hope of reproducing the represents the Pure Land Paradise and is remarkable for the generous use of gold and mother-0f-pearl inlay.

mother-0f-pearl:螺鈿

②ラリベラの岩の聖堂群(エチオピア連邦民主共和国)

登録年:1978年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)
「第二のエルサレム」を目指した聖地

12世紀末ごろ、キリスト教の聖地エルサレムはイスラム勢力の占拠下にあり、信徒は聖地巡礼ができなかった。ザグウェ朝の7代国王ラリベラは、岩窟教会をつくり、都を「第二のエルサレム」にしようとした。そのため、ヨルダン川やキリストが生まれたベツレヘムなど、聖書にちなんだ地名がつけられた。

聖堂群は巨大な一枚岩をくり抜き掘り下げるようにしてつくられており、全部で11ヵ所ある。11番目につくられた最も美しいギョルギス聖堂は、十字型の箱のような形をしている。聖堂群は、現在も信仰の対象として祈りが捧げられている。

③本日の練習問題

世界遺産検定3級からの問題です

[1]『平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–』に関する以下の文中の語句で、正しくないものはどれか

平安時代末期、平泉を拠点とした(①奥州藤原氏)はこの地に(②浄土信仰)に基づく寺院を建造し極楽浄土を現世に実現しようとした。構成資産には、金色堂と呼ばれる仏堂を持つ(③中尊寺)や、国内最大の(④大仏)が残る毛越寺などが含まれる。

①奥州藤原氏
②浄土信仰
③中尊寺
④大仏

[2]『平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–』に関し、平泉を訪れた作家が奥州藤原氏の栄華に思いをはせ、その情景を詠んだ文学産駒品を残している。その作品として正しいものはどれか。

①松尾芭蕉の『おくのほそ道』
②十返舎一九の『東海道中膝栗毛』
③吉田兼好の『徒然草』
④森鴎外の『みちの記』

[3]『平泉–仏国土(浄土)を表す建築・庭園および考古学的遺跡群–』の構成資産である中尊寺の説明として正しいものはどれか。

①世界最大級の木造建築の金堂がある
②日本最古の三重塔がある
③藤原清衡が再興した寺院である
④平家一門の繁栄を祈願した『平家衲経』が収められている。

 

以下回答です

[1] ④ [2] ① [3] ③

 

本日は、平和を願い造られた世界遺産でした。平泉の構成資産はほとんどが当時の姿ではなくなってしまっています。叶わないことではありますが、当時の姿をみてみたかったですね。
また、「ラビベラの岩の聖堂群」は岩の中に掘り作られているということですが、かなりの大きさに見受けられます。すごいアイデアですね。

では、また明日。

tomo

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