
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日は、イギリス、そしてベルギーの世界遺産です。
『ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会』は以前にも学習していますので、リンクを貼っておきます。
周辺主権国家
本日は、建築様式の視点で学習していきます。
本日もよろしくお願いいたします。
①ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会
英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)
<文化遺産>
登録年:1987年/2008年範囲変更
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅳ)
新古典主義様式・歴史主義様式
『ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会』は、イギリスの政治の中心地であるロンドンのウェストミンスター地区にたつ歴史的建造物群です。
かつて王宮であったウェストミンスター宮殿は、1547年から国会議事堂として使用されるようになりました。
しかし1834年に起きた大火で大部分が焼失し、歴史主義様式のゴシック・リバイバルで再建されました。
ウェストミンスター・アビーは、歴代の王が戴冠式を行った修道院でセント・マーガレット教会に隣接しています。
②ストックレ邸
ベルギー王国
<文化遺産>
登録年:2009年
登録基準:(ⅰ)(ⅲ)(ⅴ)
近現代建築
ストックレ邸は、ブリュッセルの高級住宅地にたっています。
銀行家A.ストックレの依頼により、ウィーン分離派(*ゼツッション)の中心メンバーであるヨーゼフ・ホフマンが*ゲザムトクンストヴェルクの方針に従い1911年に完成させました。

この邸宅と庭園は、ウィーン分離派特有の平面と直線を多用した造りとなっています。
これらは、アール・ヌーヴォーにおける革新的な変化をうちたて、その後のアール・デコとモダニズム建築が生まれるきっかけをつくりました。
*ゼツッション:ドイツ語で「分離」を意味する。19世紀末のドイツ語家における芸術革新運動。セセッションとも。
*ゲザムトクンストヴェルク:総合芸術作品。建築、彫刻、絵画、そして装飾がひとつの作品として統合されることも。
ストックレーは、私邸を当初、ウィーンで建てることも考えていましたが、最終的にはブリュッセルに建てることになりました。
彼はホフマンに仕事を依頼した際に、計画面で白紙委任しただけでなく、予算の上限も設けなかったそうです。
ホフマンが指揮したウィーン工房の職人たちは、20世紀初頭にアール・ヌーヴォーやアール・デコといった前衛的な様式全体に決定的な影響を及ぼした者たちでした。
それまでにない芸術家たちと職人たちの結びつきは「総合芸術」という概念を生み出し、照明や子供の玩具を始め、扉の取手や植木鉢などの細部まで考え抜かれたデザインが行われました。
ホフマンは建材にも配慮し、最高級の大理石や木材、上質の皮革などを選り抜いています。
③練習問題
[1]『ウェストミンスター宮殿、ウェストミンスター・アビーとセント・マーガレット教会』に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
かつて王宮であったウェストミンスター宮殿は、1547年から国会議事堂として使用されるようになり、1834年に起きた大火で大部分が焼失した後に歴史主義様式の( )で再建されました。
①ロマネスク
②バロック
③ゴシック・リバイバル
④モダニズム
[2]『ストックレ邸』に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
ブリュッセルの高級住宅地にたっているストックレ邸は、銀行家A.ストックレの依頼により、ウィーン分離派(*ゼツッション)の中心メンバーであるヨーゼフ・ホフマンが( )の方針に従い1911年に完成させました。
①ゲザムトクンストヴェルク
②テクネーアルス
③ミメーシス論
④コンセプチュアル・アート
④解答とエンディング
解答 [1]③ [2]①
いかがでしたでしょうか。
今日は少し難しい用語が出てきましたね。
ヨーロッパの建築については、今日で終了です。明日からは近代建築の世界遺産の学習に入ります。少し難しい用語も出てきますが、一緒に学習を頑張りましょう!!
本日もここまで読んでいただきありがとうございました。
tomo
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