ヨーロッパの建築様式②ラヴェンナの初期キリスト教建造物

世界遺産検定2級
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この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。

本日学習するのは、イタリアの世界遺産です。
大きな戦争からのダメージも少なく、比較的良好な状態で残されていた遺産もあるようです。

では、本日も楽しみながら学びましょう。
よろしくお願いいたします。

ラヴェンナの初期キリスト教建造物群

イタリア共和国
<文化遺産>
登録年:1995年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)
ビザンツ様式

ビザンツ様式
アナトリア半島(現在のトルコ)を中心としたビザンツ帝国で栄えた様式で、6世紀頃に最盛期を迎えた。
ローマ建築の様式と東方の文化が融合しており、バシリカなどの聖堂建築にドーム天井を組み合わせている点も特徴。
内部はモザイクや大理石で装飾されている。
後のイスラム建築にも影響を与えた。

キリスト教をローマ帝国の国教としたテオドシウス帝の死後、西ローマ帝国皇帝ホノリウスはフィレンツェの北東100kmほどにあるラヴェンナに遷都しました。
ラヴェンナはその後、5世紀には西ローマ帝国の首都として栄えました。

しかし、その後はゲルマン王や東ゴート王の支配を受けました。
6世紀にはビザンツ帝国における重要な拠点となりました。
中でもユスティヌス帝とそのきさきテオドラはラヴェンナを重視したため、大きく繁栄しました。
750年までに、この街には60以上の聖堂が建設されていたことが伝えられています。

サン・ヴィターレ聖堂

ラヴェンナには、聖堂や霊廟、洗礼堂など、5〜6世紀に建造された初期キリスト教の建築物が多く残されています。
サン・ヴィターレ聖堂をはじめ、サン・タポリナーレ・イン・クラッセ聖堂、ガッラ・プラチディア霊廟、サン・タポリナーレ・ヌオーヴォ聖堂、テオドリック廟など、8つの建造物が世界遺産に登録されています。

サン・ヴィターレ聖堂は八角形の平面をもつ集中式の聖堂で、547年にユスティニアヌスによって建てられました。
内部は曲線文様を多用した精密なモザイク装飾で彩られています。

ラヴェンナの聖堂群は、色大理石や色ガラスを用いたひときわ目を引くモザイク装飾が特徴です。
装飾の少ない質素な外観と対照的な内部の豪華なモザイク装飾からは、ビザンツ文化の強い影響がうかがえます。

構成資産

<ネオン洗礼堂>
大聖堂付属(正統派)洗礼堂とも呼ばれ、ラヴェンナに残る最も古い建造物のひとつ。
司教ウルススと次代の司教ネオンによって、バシリカ・ウルシアーナの付属洗礼堂として建設されました。
建設当初は、ローマ人の浴場として使用されたとも伝えられており、その後洗礼堂へと改築されたといわれています。

<サン・ヴィターレ聖堂>
ラヴェンナにある初期キリスト教建築を代表する聖堂です。
殉教者聖ヴィターレに捧げられた聖堂で、6世紀前半に完成しますが、その後、ユスティニアヌス1世やベネディクト会によって改修されました。

<ガッラ・プラチディア霊廟>
「ラヴェンナの初期キリスト教建築物群」の構成資産のひとつサン・ヴィターレ聖堂に隣接しています。
ローマ帝国最後の皇帝テオドシウスの娘ガッラ・プラチディアによって建設され、隣接するサン・ヴィターレ聖堂よりも古く5世紀半ばには完成していたといいます。
ガッラ・プラチディアは、兄ホノリウス皇帝とともにラヴェンナの基礎をつくったと言われている人物です。

<アリアーニ洗礼堂>
325年に開かれたニカイア公会議(コンスタンティヌス帝自らが開いたキリスト教教義を決定する最高会議)で、異端とされたアリウス派の洗礼堂です。
ネオン洗礼堂をモデルに、東ゴート王国の創始者テオドリック王によって建設。
現存するアリウス派の建造物は少ないため、大変貴重な遺構となっています。

<サンタポリナーレヌオーヴォ聖堂>
490年頃、東ゴート王国国王テオドリックの命により、アリウス派の聖堂として建設されました。
しかし、ラヴェンナが東ローマ帝国に支配されると、アリウス派は異端であったため、皇帝ユスティニアヌス1世の命により、異教徒と戦った聖マルティヌスに捧げる聖堂として改修されました。

<ルチヴェスコヴィーレ礼拝堂>
ギリシア十字型のアルチヴェスコヴィーレ礼拝堂(又は、大司教館礼拝堂)は、4世紀後半から5世紀前半に、ラヴェンナの司教ペトルス2世によって、バシリカ・ウルシアーナに隣接する司教宮殿内部に建設されました。

<サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂>
549年にラヴェンナの司教マクシミアヌスによって、初期キリスト教の三廊式のバシリカ式聖堂として建設されました。
建設にあたっては、銀行家ユリアヌス・アルゲンタリウスが出資したといわれており、ユリアヌスは、サン・ヴィターレ聖堂の建設にも出資した人物です。

<テオドリック王廟>
東ゴート王国の創始者テオドリックによって、520年に建設され、王の生存中に建設されました。
526年にテオドリックが亡くなると、王廟に埋葬されましたが、異端者の墓であるとして遺体は取り除かれました。

練習問題

[1]『ラヴェンナの初期キリスト教建造物群』に関する、次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
ラヴェンナには、聖堂や霊廟、洗礼堂など、5〜6世紀に建造された初期キリスト教の建築物が多く残されています。(     )をはじめ、8つの建造物が世界遺産に登録されています。

①パンテオン
②アーヘンの大聖堂
③聖ヴィード大聖堂
④サン・ヴィターレ聖堂

【日本の世界遺産】
[2]『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』 に関する次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
長崎県の(   )には、江戸時代の禁教政策下に潜伏キリシタンが移り住み、信仰を守ってきた歴史があ流。島々に残る彼らの集落などが、『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』として登録されている。

①五島列島
②対馬列島
③隠岐諸島
④奄美群島

[3]『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の構成資産が築かれた4つの時代のうち、「4.変容、終わり」の時期の価値を示す構成資産として、正しいものはどれか。

①大浦天主堂
②頭ヶ島の集落
③天草の崎津集落
④原城跡

解答とエンディング

解答 [1]④ [2]① [3]①

いかがでしたでしょうか。
本日は日本の世界遺産に関する問題も出題しました。
時々復習のために出題していこうかなと思います。
『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』のリンクも貼っておきます。
日本の遺産⑯潜伏キリシタン関連遺産

では、また明日もお待ちしています。

tomo

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はじめまして。
この12月に試験を受けようかと思い、過去問・練習問題を検索していてこちらにたどり着きました。
とても役立つ情報を提供してくださりありがとうございます。

ところで、[3]『長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産』の答えなのですが、②頭ヶ島の集落となっていますが
①の大浦天主堂かと思うのですがいかがでしょうか。

こたたま様
はじめまして。
ブログを読んでいただきありがとうございます。
そして、コメントをいただきまして、大変嬉しいです。

問[3]の回答について、修正いたしました。
申し訳ありませんでした。
今後ともよろしくお願いいたします。
12月の試験、是非とも頑張ってください!

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