
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日から学習するのは、ヨーロッパの建築様式です。
建築様式は時代とともに、流行もあったりしますが、当時の最新技術を駆使した建築を見ることでその時代の水準や、背景を感じることができるのはこの世界遺産を学習する醍醐味でもありますね。
では、本日も楽しみながら学びましょう。
よろしくお願いします。
①ポン・デュ・ガール(ローマの水道橋)
フランス共和国
<文化遺産>
登録年:1985年/2007年範囲変更
登録基準:(ⅰ)(ⅲ)(ⅳ)
ギリシャ・ローマ建築(古典様式)
古典様式とも呼ばれる。
ギリシャ建築では、黄金比などを用いて神殿を中心に建物を美しく見せる工夫がなされた。
ローマ建築は、高い土木技術を用いたアーチ構造やドーム天井が特徴で、公共建築物が多くつくられた。
ポン・デュ・ガールは、フランス南部のガール橋にかかる水道橋です。
ポン・デュ・ガールは、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの時代につくられたもので、古代ローマの高い技術力をよく表しています。
アウグストゥスの腹心である政治家アグリッパが紀元前19世頃、アヴィニョン近郊の水源地ユゼスからネマウスス(ニーム)まで水を引くために約50kmの水路を建設しました。
ポン・デュ・ガールは、その水路の一部である。
全長275mの橋は3層のアーチ構造になってお理、川面からの高さは49mあります。
3層のアーチは上に行くほど幅が狭くなっています。
・下層は6つのアーチから成り、長さ142m、幅6m、高さ22m。
・中層は11のアーチから成り、長さ242m、幅4m、高さ20m。
・導水路がある上層は35のアーチから成り、長さ275m、幅3m、高さ7m。
建材には白亜紀の石灰岩が使われています。
これらは別の場所で加工したものを持ち込んで組み立てられたと考えられています。
高度な技術を用いて、緻密に設計されています。
水源地との高低差が約17mと少ないにもかかわらず、ポンプなしで1日に2万㎥の水を供給することができました。
練習問題
[1]ギリシャ・ローマ建築(古典様式)の説明として、次の文中の空欄に当てはまる語句として、正しいものはどれか。
古代ギリシャで生まれローマで発展した様式で、後のヨーロッパの建築に大きな影響を与えた。ローマ建築は、高い土木技術を用いた( )やドーム天井が特徴で、公共建築物が多くつくられた。
①トラス構造
②アーチ構造
③シェル構造
④ブレース構造
[2]『ポン・デュ・ガール』に関する、次の文中の空欄に当てはまる人物名として、正しいものはどれか。
ポン・デュ・ガールは、フランス南部のガール橋にかかる水道橋である。アウグストゥスの腹心である政治家( )が紀元前19世頃、アヴィニョン近郊の水源地ユゼスからネマウスス(ニーム)まで水を引くために約50kmの水路を建設しました。ポン・デュ・ガールは、その一部である。
①アグリッパ
②ブルーノ・タウト
③カッサパ1世
④ジョルジュ・オスマン
解答とエンディング
解答 [1]② [2]①
いかがでしたでしょうか。
本日学習したポン・デュ・ガールは、一度入ってみたいと思い、念願かない訪れたことのある場所です。
こんなに、大きく、そして緻密に計算されたものがつくられた古代ローマの技術力は計り知れないな、と感心してしまいます。
では、明日もお待ちしています。
2級試験の受験は2021年の7月を目標にしています。
来年の7月といわず早く検定を受けたい方には、公式テキスト購入をお勧めしています。
くわしく学ぶ世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト<第3版>
ランキングに参加しています
にほんブログ村
世界遺産ランキング