伝統的集落(白川郷・五箇山・アルベロベッロ)

本日の世界遺産は、海外の旅行者からも人気の「合掌造り」です。
日本でもここにしかない、それでいて日本らしい建築ですよね。
伝統や文化の保全・保護には苦労が多いとは思いますが、この景観を守り続けて頂きたい、日本を代表する世界遺産といっても過言ではないでしょう。

そして、イタリアの『アルベロベッロのトゥルッリ』。こちらも近年大変人気の世界遺産です。
一度聞いたら耳に残る名称と、やはりここにしかない景観に惹きつけられます。

4級の学習はこちら

①白川郷・五箇山の合掌造り集落

登録年:1995年
登録基準:(ⅳ)(ⅴ)
日本有数の豪雪地域に立ち並ぶ独自の家屋

『白川郷・五箇山の合掌造り集落』は、岐阜県大野郡白川村荻町(白川郷)と富山県南砺市(なんとし)相倉(あいのくら)、菅沼(五箇山)にある。
世界遺産に登録された合掌造り家屋は、荻町集落59棟、相倉集落9棟である。

白山の東側、庄川流域に位置するこの地は日本有数の豪雪地帯であり、農耕には不向きであったため、養蚕や紙すき、火薬の原料となる*塩硝(えんしょう・火薬の原料)の生産といった地場産業がさかんになった。

また伝統的に住民が10〜30人で暮らす大家族性が守られており、商品生産の空間と大家族の居住性を確保するために、合掌造りの家屋は3〜5階建てと大きく、一般の日本家屋に比べて床面積も広い。

合掌造りには、厳しい自然環境で暮らすための工夫がみられる。
急勾配の茅葺き屋根は、雪を滑り落とすだけでなく、月の平均雨量が180mmに達する地域の風土に合わせて水はけを良くする効果がある。
また、雪の重さを逃がすため、部材の結合部はくぎなどの金属を一切使用せずに太い柱と大小の丸太材を縄で縛っている。屋根は30〜40年に一度葺き替えられるが、その作業は古くから続く「結(ゆい)」という互助組織によって行われている。

現在は、観光客増加にともなう地域住民の日常生活への影響や景観悪化などが保全の課題となっている。

 

英語で話す世界遺産

Shirakawa-go and Gokayama lie in one of the heaviest snowfall areas in Japan.
The unique Gassho-style shape of the farmhouses is adapted to the severe natural environment.
Due to a traditional of large families and the need for a large work space for traditional industry, the size of each house is quite big.

②アルベロベッロのトゥルッリ(イタリア共和国)

登録年:1996年
登録基準:(ⅲ)(ⅳ)(ⅴ)
特徴的なとんがり屋根

『アルベロベッロのトゥルッリ』はイタリア南部、プーリア州だけに見られる白い円筒形の円形住宅である。
16〜17世紀にかけて、開拓農民用の住居としてつくられた。
円錐状の石屋根に部屋はひとつのみで、この一部屋分を「トゥルッロ」という(複数形がトゥルッリ)。

壁は石灰岩の切石を積み重ね、漆喰で白く塗り固められているが、屋根部分は平らな石を積み重ねただけである。
屋根には降った雨を一ヶ所に集め、床下の井戸にためる工夫がこらされている。

こうした独特な形の家屋は、節税対策だったとの説がある。
かつて「漆喰で塗装された屋根のある部屋」に課税されていたため、この地の領主は王の徴税人が来ると住人に屋根を取り外させ「家ではない」と主張したという。

旧市街には約1000件ものトゥルッリが残り、今も人が住んでいるが、石積みの技術が失われつつあるなど保存には課題も残る。

③本日の練習問題

世界遺産検定3級の過去問題からの2問。

[1]『白川郷・五箇山の合掌造り集落』に関する以下の文中の空欄( A   )( B   )に当てはまる語句の組み合わせとして正しいものはどれか
『白川郷・五箇山の合掌造り集落』がある一帯では( A   )が取られていたこともあり、合掌造り家屋はそれに対応したつくりとなっている。また家屋は30〜40年に一度、「( B   )」という互助組織により屋根の葺き替えが行われている。

①A.核家族制 ー B.結
②A.核家族制 ー B.惣
③A.大家族制 ー B.結
④A.大家族制 ー B.惣

[2]『白川郷・五箇山の合掌造り集落』に関し、その地域で取り組まれていた地場産業の組み合わせとして、正しいものはどれか

①金魚の養殖 ー 塩硝の生産
②金魚の養殖 ー 金箔の生産
③養蚕 ー 塩硝の生産
④養蚕 ー 金箔の生産

以下回答です

[1] ③ [2] ③

 

いかがでしたか?
豪雪地帯の合掌造りの集落では、大家族で生活をして、互助組織が協力し合い家を守るという文化により厳しい雪の中でも、生活を送ることができたのでしょうね。まさに文化遺産に相応しい集落です。
因みに問い[1]に出てきた「惣」というのは、室町時代の農村の自治組織なのだそうです。私は初めて知りましたが、ご存知の方は迷ってしまう問題なのかもしれませんね。

では、また明日。

tomo

ランキングに参加しています
にほんブログ村 旅行ブログ 世界遺産へ
にほんブログ村

世界遺産ランキング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください