地中海世界の形成(エジプト)(ヌビアの遺跡群・メンフィスのピラミッド地帯)

本日も昨日に引き続いて地中海沿岸から、エジプトの世界遺産です。
本日学習する世界遺産は、検定でも出題率高めですので、要チェックです。

はじめに学習するアブ・シンベル神殿は、世界遺産条約が誕生するきっかけとなったことでも出題されます。
昨日に引き続き世界史の部分は難しいと思いますが、ポイントを押さえていきましょう。

世界遺産条約の誕生については「今更だけど世界遺産って?」をご参照ください

『メンフィスのピラミッド地帯』の4級の学習はこちら

①ヌビアの遺跡群:アブ・シンベルからフィラエまで(エジプト・アラブ共和国)

登録年:1979年
登録基準:(ⅰ)(ⅲ)(ⅵ)
世界遺産条約誕生のきっかけとなった遺跡

ナイル川のヌビア地方にある遺跡群は、古代エジプト新王国時代およびプトレマイオス朝時代のものである。

代表的な遺跡は、ナイル河岸の岩山を掘削してつくられたアブ・シンベル神殿で、大建築を行なった新王国時代第19王朝のラメセス2世によって建造された。

アブ・シンベル神殿入り口にある高さ22mのラメセス2世像

神殿の内外部には、ラメセス2世の像や壁画が多く残されている。
再奥部には、太陽神ラー・ホルアクティ、国家神アメン・ラー、メンフィスの守護神プタハ、そしてラメセス2世の像があり、一年に2度、神殿入り口から射す日の出の太陽が、神殿内部と神々の像を照らし出すように設計されている。

アスワンの南、ナイル川に浮かぶ小島フィラエ島には、プトレマイオス朝時代に建てられたイシス神殿がある。
全盛期のローマ皇帝たちはこの神殿を気に入り、トラヤヌス帝がキオスク(柱と屋根だけの小屋)を、ハドリアヌス帝がアーチ状の門を建造した。
また、碑文には、テオドシウス1世がキリスト教をローマ帝国の国教とする政策を完了したことも記される。

1960年、エジプトのナセル大統領はソ連の資金援助を受けて、治水と電力供給のためにアスワン・ハイ・ダムの建設を開始した。
しかし、このダムが完成するとヌビアの遺跡群は水没することが判明した。
ユネスコは各国に呼びかけ、1964年から救済事業が開始された。
アブ・シンベル神殿は約64m高い場所に移築され、フィラエ島の遺跡は近くのアギルキア島に移築された。
このアギルキア島は現在、水没した本当に変わりフィラエ島と呼ばれている。

 

②メンフィスのピラミッド地帯(エジプト・アラブ共和国)

登録年:1979年
登録基準:(ⅰ)(ⅲ)(ⅵ)
公共事業としてのピラミッド建造

カイロ近郊、ナイル川西岸のメンフィス周辺には、周辺には、約30基のピラミッドが点在する。
中でもギザの三大ピラミッド(クフ王、カフラー王、メンカウラー王)は巨大である。
もっとも大きいクフ王のピラミッドは、平均2.5tの石が約230万個も使われ、建造時には高さが約150mあったとされる。
これらの巨大なピラミッドは、古王国時代に建造されたが、このような量の大きな石をどのように積み上げたかは、いまだに謎である。
カフラー王のピラミッドへ続く参道の入り口に位置するスフィンクスも構成資産に含まれている。

ピラミッドは王墓との説が有力であるが、その建造の目的は、農閑期の人々を動員して生活を保障する公共事業であったという説もある。
ピラミッド建造によって、エジプトの土木建築や測地などの技術は高度に発達した。

スフィンクス:人頭のライオンで古代エジプトでは守り神とされた

エジプトにおけるスフィンクスは、ネメスと呼ばれる頭巾を付けたファラオ(王)の顔とライオンの体を持つ、神聖な存在である。
王者の象徴である顎鬚をつけ、敵を打破する力、あるいは王または神を守護するシンボルとされている。
古王国時代には既に存在し、神格化したファラオと百獣の王であるライオンを重ね合わせたものと考えられている。

 

③本日の練習問題

本日は学習した世界遺産つながりで、世界遺産条約に関する練習問題です。

◆世界遺産条約に関する次の文章を読んで、以下の問いに答えなさい。
(a)世界遺産条約が誕生するきっかけとなったのは、1960年代に( 2 )で始まったアスワン・ハイ・ダムの建設とされる。ヌビアの遺跡群を水没の危機から救済するユネスコのキャンペーンが行われ、当時のフランス文化大臣アンドレ・マルローが「世界文明の第1ページを刻む芸術は、( 3 )である」と演説したことが、のちの世界遺産の理念につながった。現在世界遺産条約の(b)締約国は190ヵ国以上にのぼる。また、ユネスコが世界遺産以外に取り組んでいる事業として、書物や文書、絵画などを「( 5 )」として保護するプログラムなどがある。

[1]下線部(a)「世界遺産条約」の正式名称として、正しいものはどれか

①世界の生物多様性と文化多様性の維持に関する条約
②世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約
③世界の文化と自然の持続可能な利用に関する条約
④世界の遺産を国際平和に活用するための条約

[2]文中の空欄( 2 )に当てはまる川として、正しいものはどれか

①エルベ川
②ザンベジ川
③ナイル川
④アマゾン川

[3]文中の空欄( 3 )に当てはまる語句として、正しいものはどれか

①分割できない我々の遺産
②経済活動と切り離すことができない遺産
③あらゆる生物の中で人間がもっとも優れていることを示す遺産
④各国家や民族が独自で守るべき遺産

[4]下線部(b)「締約国」に関し、世界で最初に世界遺産条約を批准した国として、正しいものはどれか

①オーストラリア連邦
②アメリカ合衆国
③ドイツ連邦共和国
④中華人民共和国

[5]文中の空欄( 5 )に当てはまる語句として、正しいものはどれか

①世界の形見
②世界の採集
③世界の財産
④世界の記憶

以下回答です

[1] ② [2] ③ [3] ① [4] ② [5] ④

いかがでしたか?問いの[5]については、このブログではまだ記事にしていなかったユネスコの取り組みでした。
ユネスコについての記事も更新しましたので「ユネスコってどんな機関?」を合わせてご確認ください。

とういうことで、本日はエジプトの世界遺産でした。世界遺産検定3級、4級ともに得点源となる世界遺産ですので、これを機に覚えてしまいましょう。

ちなみに本日の世界遺産の位置関係はこんな感じです。

では、明日も地中海の世界遺産を準備してお待ちしています。

tomo

ランキングに参加しています
にほんブログ村 旅行ブログ 世界遺産へ
にほんブログ村

世界遺産ランキング

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください