
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日学習する世界遺産は
◆タバコの産地『ビニャーレス渓谷』
◆『聖山スレイマン・トー』
◆ナマ族が暮らす『リヒタースフェルドの文化的及び植物学的景観』
の3つです。
それぞれ文化的景観が認められた遺産です。
①ビニャーレス渓谷
キューバ共和国/文化的景観
<文化遺産>
登録年:1999年
登録基準:(ⅳ)
先住民の暮らしを伝える葉タバコの産地
ビニャーレスは、キューバ最西端に位置する渓谷で、古くから葉タバコの産地としても知られています。
渓谷周辺の斜面にはいくつもの洞穴が点在しています。
また谷底から島のように屹立する石灰岩の岩山は、モゴーテ(断崖)と呼ばれています。
モゴーテは大きなものでは高さ300mにもなるそうです。
洞窟は先住民の住居や奴隷の隠れ家として用いられ、岩絵や鍾乳石を見ることができます。
ビニャーレス渓谷の麓では、伝統的な農法によって葉タバコなどが栽培されていて、その耕地が独特の景観を生み出しています。
またこの地域では、先住民文化に起源を持つ独特の木造家屋も見られます。
②聖山スレイマン・トー
キルギス共和国/文化的景観
<文化遺産>
登録年:2009年
登録基準:(ⅲ)(ⅵ)
スレイマン・トーはキルギス第二の都市オシ近郊にある聖山です。
この山の信仰の歴史は古く、新石器時代に遡る線刻画などが刻まれた礼拝所なども残っています。
キルギス初の世界遺産となったスレイマン・トーは、その特徴的な形から長年にわたりシルクロードの旅人にとって灯台の役割を果たしました。
5つの峰と山腹には古代の耕作跡地、数多くの岩画面が描かれた洞窟群が残り、また16世紀に再建された2つのモスクが建っています。
古くから民間信仰とイスラム教信仰が混在して、宗教儀礼が行われた場所もあります。
スレイマン・トーは中央アジアに多いこの種の聖山の典型ともいえるようです。
③リヒタースフェルドの文化的及び植物学的景観
南アフリカ共和国/文化的景観
<文化遺産>
登録年:2007年
登録基準:(ⅳ)(ⅴ)
南アフリカ西部、ナミビアの国境付近の砂漠地帯にあるリヒタースフェルド国立公園には、ごつごつとした峡谷や高い山々などに特徴付けられた山がちな砂漠地帯です。
荒涼とした景観が広がるように見えますが、この場所には多彩な動植物が生息しており、植物の多くはここでしか見られません。
文化的景観の保護に重要な役割を果たしているのが、この地で暮らしを営むナマ族です。
ナマ族は自然環境を2,000年以上にわたって有効活用し、半遊牧民的な生活を営んできました。
現在、集落は40箇所ほどに分散し、ナマ族の伝統的な生活によって1600㎢におよぶ文化的景観が保たれています。
ナマ族の季節ごとの遊牧地のほか、イグサで編んだ簡易式の住居なども景観に含まれています。
④練習問題
[1]「文化的景観」の3つのカテゴリーのひとつである「関連する景観」の説明として、正しいものはどれか。
①宗教的、芸術的、文学的な要素と強く関連する景観
②農林水産や工業など産業と関連する景観
③人間による意図的な設計や想像と関連する景観
④地区に暮らす住民が主体的に「景観づくり」に関わる景観
[2]文化的景観が認められている『ビニャーレス渓谷』に数多く点在する石灰岩の岩山の呼び名( A )と、この地域を代表する生産物( B )の組み合わせとして、だだしいものはどれか。
①A.ギャオ ー B.葉タバコ
②A.ギャオ ー B.テキーラ酒
③A.モゴーテ ー B.葉タバコ
④A.モゴーテ ー B.テキーラ酒
⑤解答とエンディング
解答 [1]① [2]③
いかがでしたでしょうか。
本日は練習問題少なめですが、今のうちに「文化的景観」についてはしっかり抑えていきましょう。
学習リンクも貼っておきます。
基礎知識④世界遺産登録の流れ
では、また明日もお待ちしています。
tomo
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