こちらの投稿を毎日読ませたいただきつつ勉強を続け、先日2級を受験しました。
自己採点の感じだと無事合格していると思います…。ありがとうございました。
今後も1級取得目指していこうと思います。お互いに頑張りましょう!

この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
まずは昨日、試験を受けられたみなさまお疲れさまでした。
それぞれ学習の成果を発揮されたことと思います。
試験が終わるとホッとしますね。しばしごゆるりと。
さて、本日の学習では、また新しい民族が登場します。
中国とハンガリーの世界遺産です。
文化と伝統、そして景観、新しい出会いがあると思います
◆麗江の旧市街
◆ホローケーの伝統的集落
楽しみながら学習しましょう。
本日もよろしくお願いいたします。
①麗江の旧市街
中華人民共和国
<文化遺産>
登録年:1997年
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)(ⅴ)
能西族の営みを今に伝える古都
中国南西部の雲南省にある麗江は、12世紀の宋代末に中国の少数民族である能西族によって築かれた都市です。
風光明媚で、独特の瓦屋根の景観で知られています。
また、能西族は8世紀頃に中国西部の青海省付近から南下してきた民族です。
麗江は交通の要衝に位置し、茶葉や馬など交易品の集積地として発展した都市であり、中国国内や近隣諸国から多くの漢族やチベット族が訪れました。
能西族は、チベット族や他の少数民族、漢民族との関係を良好に保ち、約800年もの間、戦乱とは無縁だったそうです。
また他民族との交流のなかでさまざまな文化を吸収し、旧市街に残る壁画や東巴文字に代表される独自の文化を育んでいきました。
麗江の特徴である縦横に張り巡らされた水路は、街全体に生活用水を行きわたらせ、街を浄化するシステムとして機能していました。
街路沿いには2階建ての木造建築が隙間なく立ち並び、その瓦屋根が続く景観も特徴です。
麗江の旧市街は、世界遺産登録の影響によって急激な変容を見せています。
生活市場だった商業区が土産物街へと変化し、そこに働く外部の人間が新たに流入したために人口密度が上昇しました。
そのために外観は伝統形式のままながら、内部はディスコやカフェ、ライブハウスなどに改装された住居が増え、旧市街のナシ族の人口比率は次第に低下しています。
また、建物保全の経費負担が増大しており、本来の住民であるナシ族は安価に住める新市街へ移転したり、建物の修復を放棄してしまう例もあり、伝統的住居の存続が危ぶまれています。
②ホローケーの伝統的集落
ハンガリー
<文化遺産>
登録年:1987年
登録基準:(ⅴ)
現在も村民が暮らす伝統的な木造家屋
ホローケーは、ハンガリー北西部の山岳地帯にあり、首都ブダペストの北東、スロバキアとの国境にも比較的近い場所に位置します。
19世紀以前の様子を伝える伝統的な木造家屋が立ち並び、現在も村人が日々の暮らしを営んでいる稀少な伝統集落です。
ホローケーという村の名前はハンガリー語のholló「ワタリガラス」とkő「石」を組み合わせたものだそうです。
伝説によれば有力者が城を建てて、隣国の美女をさらい幽閉した際、その乳母が悪魔に女性の救助を依頼し、悪魔はカラスたちを使い、城の石を持ち去って助け出したとそうです。
これは魔女がカラスたちに石を運ばせ、城を作り上げた民話に由来するそうで、現在の村の紋章でもカラスが使われています。
この地域には、泥とわらを混ぜた壁に石灰を塗って仕上げられた「パローツ様式」と呼ばれる独特の木造家屋が軒を連ねます。
パローツというのは、この地域に古くから住んだ住民の名称で、中世にカスピ海岸から移住してきたトルコ系クマン人と関係があると言われています。
パローツ様式の住居は木造のため日に弱く、集落は火災により何度か消失しました。
その度に伝統的な景観のまま再建され、現在は120余りの住居と白壁が美しいローマ・カトリック教会などを見ることができます。
火災の脅威や時代の変化に負けず、頑なに伝統のパローツ風建築を守ってきた村落は、ハンガリーで最も美しい村と呼ばれるようになりました。
③練習問題
[1]中国南西部の雲南省にある麗江は、風光明媚で、独特の瓦屋根の景観で知られています。12世紀からこの街を築いた少数民族として、正しいものはどれか。
①ショナ族
②客家
③能西族
④ハニ族
[2]『麗江の旧市街』について、この都市を築いた少数民族が育み受け継がれている文字として、正しいものはどれか。
①東巴文字
②フェニキア文字
③アラベスク文字
④甲骨文字
[3]『ホローケーの伝統的集落』には、泥とわらを混ぜた壁に石灰を塗って仕上げられた独特の木造家屋が軒を連ねています。この地域の建築様式として、正しいものはどれか。
①バロック様式
②ノルマン様式
③ムデハル様式
④パローツ様式
④解答とエンディング
解答 [1]③ [2]① [3]④
いかがでしたでしょうか。
伝統的な集落といっても、今後維持していくにあたり存続できなくなるのも致し方ないのかなと思いますね。
麗江の旧市街に関しては、「世界遺産と観光」における課題が垣間みえる状況です。
「世界遺産と観光」については、下記リンクから過去の記事をご参照ください。
基礎知識⑤世界遺産基金・観光
世界遺産の保護と、観光収益による地域活性化のバランス、皆さまはどのようにお感じになるでしょうか。
では、また明日もお待ちしています。
tomo
2級試験の受験は2011年の7月を目標にしています。
来年の7月といわず早く検定を受けたい方には、公式テキスト購入をお勧めしています。
くわしく学ぶ世界遺産300 世界遺産検定2級公式テキスト<第3版>
ランキングに参加しています
にほんブログ村
世界遺産ランキング