
この記事は世界遺産検定2級学習用に構成しています。
本日学習する記事は、「テオティワカンの古代都市」です。
ここまでの2級の学習は、アメリカ大陸の世界遺産よりはヨーロッパやアジア方面が多かったように思います。
今回もそれほど数は多くありませんが、私自身は、初めて学ぶ世界遺産が多い印象です。
ぜひ楽しみながら読み進めていただければと思います。
では、さっそく学習に入ります。
本日もよろしくお願いいたします。
テオティワカンの古代都市
メキシコ合衆国
<文化遺産>
登録年:1987年
登録基準:(ⅰ)(ⅱ)(ⅲ)(ⅳ)(ⅵ)
未だ謎の多いメソアメリカ最大の都市遺跡
メキシコ中部のアナワク高原に位置する『テオティワカンの古代都市』は、アメリカ大陸最大規模の都市遺跡です。
都市は海抜2400メートルの高地に建設され、1~7世紀頃に栄えたとみられています。
14世紀にアステカ人がこの遺跡を発見した際、数々のピラミッドや神殿が残されていることから、「神が誕生した場所」を意味する「テオティワカン」と命名したといわれています。
この地域では、紀元前200年前後から周辺の小集落が統合されはじめ、4〜7世紀頃には人口15万人を超える大都市が形成されていたと考えられています。
都市を築いた民族の詳細や、7世紀後半から急速に衰退した理由などについては、明らかになってはいません。
都市が衰退した主要な原因としては、650年頃に大火があり、人々が他の地に移住したことや、森林破壊などが考えられています。
テオティワカンが、7世紀なかばまで都市として使用された間のの時期は4期に分けられています。
- ツァクアリ相(1年 – 150年):この時期にテオティワカンははじめて都市として成立し、太陽と月のピラミッドが作られた。
- ミカトリ相(150年 – 200年):南北を結ぶ道路(死者の大通り)が建設された。
- トラミモルパ相(200年 – 350年):交通・水利・祭祀・住宅・産業などのシステムが整備された。
- ショロパン相(350年 – 650年):この時期に人口がもっとも増えた。
テオティワカンには、ラ・シウダデラ(城塞)と呼ばれる儀式上跡のほぼ中央に*ケツァルコアトルの神殿がててられています。
また*タルー・タブレロ式でつくられた600基のピラミッドや宮殿が整然と立ち並んでいます。
*ケツァルコアトル:アステカ文明における創造と科学の神。羽のある蛇の姿をしています。また文明では「ククルカン」と呼ばれた。
*タルー・タブレロ式:タルーと呼ばれる傾斜壁とタブレロと呼ばれる垂直壁を交互に積み上げた建築様式。
中でも太陽のピラミッドは、底辺の幅が225m、高さは63mに達する最大建造物です。
夏至の日には、このピラミッドの真向かいに太陽が沈むように設計されています。
このことから、極めて高度な天文知識をもつ民族によって築かれたと考える研究者もいます。
この都市にみられる宗教や文化、芸術はのちのメソアメリカ全土に多大な影響を与えました。
遺跡の発掘調査は1884年から行われていますが、広大な都市部のほとんどは今も地中に埋まっている状態で、全体の10分の1程度しか発掘されていません。
練習問題
[1]『テオティワカンの古代都市』に関し、「ケツァルコアトルの神殿」やピラミッド群に用いられている建築様式として、正しいものはどれか。
①スーダン様式
②メスティソ様式
③ヴォーバン式
④タルー・タブレロ式
解答とエンディング
解答 [1]④
いかがでしたか。
本日は、練習問題1問でしたので、少し物足りなかったでしょうか。
ヨーロッパ方面の文化とは、少し遺跡の感じも違いますが、太陽の動きと関連しているというのは、共通する部分もありますね。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございます。
また明日もお待ちしています。
tomo
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