銀鉱山関連の産業遺産(石見銀山・ポトシ)

世界遺産検定3級
3

本日学習する世界遺産は、銀山で栄えた街です。
日本からは島根県にある「石見銀山」。
そして「ポトシ」は南米ボリビアにある世界遺産です。
現代では、銀山と聞いてもイメージが湧きずらいかもしれませんが、日本は世界でも多くの銀を産出していた時代がありました。

『石見銀山』の世界遺産検定4級の学習はこちら

①石見銀山遺跡とその文化的景観(島根県)

登録年:2007/2010年範囲変更
登録基準:(ⅱ)(ⅲ)(ⅴ)
豊かな銀山をとりまく自然と人々の営み

17世紀ごろの日本は、全世界の銀産出量の3分の1に相当する量の銀を産出していたと考えられる。
東アジア以外にポルトガルやスペインなどヨーロッパへも輸出していた。
その多くが島根県の山間にある石見銀山で採掘された。

世界遺産に登録されたのは、銀生産に直接かかわる「鉱山と鉱山町」(間歩と呼ばれる手彫りの坑道や代官所跡をはじめとする伝統家屋、寺社)、銀や物資を運搬する「街道」(石見銀山街道)、物資を搬出する「港と港町」(鞆ヶ浦・沖泊・温泉津)である。
また周囲の自然は、銀の精錬に必要な薪炭材の供給源として守られていた。
このように社会基盤整備も含めた鉱山運営の全体像や変遷を示している点が産業遺産として評価された。

石見銀山は14世紀初頭に*大内氏が最初に発見したと伝えられる。
その後16世紀には博多商人の神谷寿禎(かみやじゅてい)が朝鮮半島から技術を招き、新しい精錬技術である*灰吹法(はいふきほう)を導入した。
これにより良質な銀を大量に生産できるようになり、最盛期の17世紀初頭には推計で年間約40tを生産するようになった。

この宝の山の領有をめぐって、戦国時代には大内氏・尼子氏・毛利氏がしばしば争ったが、江戸時代に入ると幕府の直轄地となり重要な財源のひとつとなった。
それにあわせて周辺の街も整備された。

しかし、江戸時代に「鎖国政策」を撮っていた日本は、ヨーロッパの産業遺産によって生み出された新技術の導入が遅れ、また寛永年間(1624〜1644年)以降は徐々に採掘量が減少したこともあり、石見銀山は大正時代に休山となった。

*大内氏:南北朝鮮時代から室町時代にかけての守護大名
*灰吹法:鉱石を一度訛りに溶かしてから銀を取り出す方法

英語で読む世界遺産

Iwami Ginzan used to be a world-class silver producing site from the 16th to the 17th centuries.
Besides the mining area, the routes and the ports to transport silver ore were developed to form a cultural landscape.

②ポトシの市街(ボリビア他民族国)危機遺産

登録年:1987年 / 2014年危機遺産登録
登録基準:(ⅱ)(ⅳ)(ⅵ)
ヨーロッパ世界を変貌させた世界最大級の銀山

アンデス山脈の中腹4070mの高地にあるポトシで1545年に発見された世界最大級の銀鉱脈は、世界経済に大きな影響を与えた。

セロ・リコ(富の山)」と名づけられた銀山を運営するため、1569年にスペイン国王フェリペ2世は総督フランシスコ・デ・トレドを派遣し、都市の整備を進めた。
水銀を用いた最新の精錬技術アマルガム法が取り入れられ、17世紀半ばまでの約100年間で世界の銀産出国の半分を産出し、王立造幣局で作られた銀は世界に流通した。

しかしその繁栄の裏ではインディオやアフリカ人奴隷が採掘作業を強いられていた。
18世紀になると銀の産出量は半減し、ボリビア独立戦争が終わる19世紀半ばには枯渇して街は衰退した。

市街にはスペインのバロック様式と先住民の文化要素が融合したメスティソ様式の教会などが残る。
2014年には鉱山管理の不備により危機遺産リストに記載された。

 

③本日の練習問題

[1]『石見銀山遺跡とその文化的景観』に関する以下の文中の空欄( A )( B )に当てはまる語句の組み合わせとして、正しいものはどれか。
17世紀の日本は、全世界の( A )に相当する量の銀を産出し、そのほとんどが( B )にある石見銀山で採掘された。『石見銀山遺跡とその文化的景観』は、そうした鉱山運営の全体像や鉱山の変遷を示す遺構が残されている。

①A.3分の1 ー B.島根県
②A.3分の1 ー B.新潟県
③A.半分 ー B.島根県
④A.半分 ー B.新潟県

[2]『石見銀山遺跡とその文化的景観』でみられる手掘りの坑道の名称として正しいものはどれか

①切道
②畝道
③堅穴
④間歩

[3]『石見銀山遺跡とその文化的景観』に関し、石見銀山で16世紀に導入され、良質な銀の大量生産を可能にした新しい精錬技術として、正しいものはどれか

①灰吹法
②電解法
③アマルガム法
④蒸留法

[4]『ポトシの市街』に関する以下の文中の語句で、正しくないものはどれか
ポトシは(①アンデス山脈)の中腹4070mの高地にある。16世紀、この地で(②世界最大級の銀鉱脈)が発見され、銀山は「富の山」を意味する(③セロ・リコ)と名づけられた。水銀を用いた最新の精錬技術(④灰吹法)が取り入れられ、産出された銀は世界中に流通した。

①アンデス山脈
②世界最大級の銀鉱脈
③セロ・リコ
④灰吹法

以下回答です

[1] ① [2] ④ [3] ① [4] ④

いかがでしたか?

ひとつ、大内氏は銀山をどのようにして発見したのかという疑問。あのような山の中で、、、
調べてみましたが、あまり詳しく記録が残っていないようです。
それでも情報をまとめると、鎌倉時代末期、大内氏の8代当主である大内弘幸が「北斗妙見大菩薩」から御告げを受けて発見したという伝説?があるとか。本格的な採掘はそれから200年以上後のことのようです。
どうやらココは学習の上では深掘りするところではないようです。。。

では、また明日お待ちしています

tomo

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3件のコメント

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